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□寄道少女
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仲間の静を取り返し、元に戻し自分の世界へ帰るため、この六人の男子生徒へ接触することを決めた私。早速今日から学校へ登校することになる。だがしかし、いくらこの世界の一般常識などが頭に入っているからといって、『学校』というものに関していい思い出がない。もちろんそれはつい先日の学園事件のこと。あれはロケット団が絡んでいたからああなっていたというわけで、学園自体はあんな変なところではないと分かっているのだが・・・。先入観というものはどうしても拭いきれないものである。

さてさて、学校へ行こうと今現在の拠点となっているアパートを飛び出し地図通りの道を歩いている。旅を長くしているため地図なんてもう読めないものはない。それにバスや地下鉄などの公共物にも乗らない距離である。(まぁ、それなりに距離はあるが歩きで全く問題ないということ。)
だが、張り切りすぎただろうか。予想していた到着時間より早く着きそうだ。それはそれで先生などに説明をかけてもらおうと思っているが。こんなことならもう少しゆっくり霙のご飯を味わってくるんだった。はぁ、軽くため息をはき曲がり角を曲がる。注意が散漫になっていたのも原因だろう。その角で誰かと思いっきりぶつかってしまったのだ。
「うお」
「うわ」
反動で思わず尻餅をついた。どうやら相手も同じようで、もうすでに立ち上がろうとしているところだった。
「あの、すいません」
私も立ち上がり相手に頭を下げて謝罪する。だが、帰ってきた言葉は思っていたものより辛辣だった。
「ふん、きちんと前を見ていないからなのだよ。次は気をつけるんだな」
カチンとなるのが確実に分かった。こんな常識のない奴は誰だ?男なんだろうが、一度顔を拝んで後で何かしら仕返しでもしてやろうか?なんて考えながら相手の顔を確認する。
「ん?んんん??」
「な、なんなのだよ・・・」
まずはじめにデカイ。うちのメンバーでもこんなにデカイやつはいない。それに髪が真緑。ポケモンが人型になったような・・・という言葉がまさにぴったりだった。それに思わず顔を近づけて目を凝らして確認するほどだった。
もしかしなくても、この男写真の六人のうちの一人じゃないか!気づいたときには、既に口から言葉は出ていた。
「ねぇ!!君このくらいの丸い宝石のような水晶のようなやつ持ってない!!?」
「いきなり人の顔を凝視したかと思えば今度はなんなのだよ!それにお前は誰だ!初対面になんでそんなこと言われなきゃいけないのだよ!!」
怒涛のツッコミにちょっと感激するも、とりあえず「転校生のアンコです」と名乗っておいた。相手もその切り返しに驚いたのかしどろもどろになって「そうか」と答えてくれた。さてはこいつ、あんな態度を取っていたけど実はイイやつだと確信した。
「私それを探してるんです。とても大事なものなんです」
「・・・・お前・・・。もしや、水瓶座か・・・?」
「・・・・?はい(エスパーかこいつ)」
あえて星座の話題を出してきたところとか、その星座を当ててきたことはスルーするが目の前の彼は返事を聞くと、おもむろにカバンの中を漁りだした。
あれ、もしやこれは早々にミッションクリア??
「今日の水瓶座のラッキーアイテムはビー玉なのだよ。ちょうど予備がある、お前に貸してやる。」
「は?」
「じゃあな。せいぜい人事を尽くすのだよ」
「は??」
そう言って去っていった彼は始終ドヤ顔だった。

20150530
緑間ってこんなになのだよ使います?
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