道草少女

□03
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放課後

潜入捜査でまずはじめにすること、それはこの学校の敷地を詳しく調べることだ。
場所がわからないとまずどこに行けばいいかもわからないし、もしかしたら秘密の場所だってあるかもしれない。

そうと決まれば担任からこの学校の地図でももらおう。パンフレットみたいなのはあるのだろうか。あればでかい地図よりもそっちのほうが嬉しい。

「えーと職員室っと」

職員室は今日の朝いったから廊下をまっすぐ行って左に曲がる。
それからまた左を曲がって・・
角を曲がるとそこには先生らしき人がたっていた。

「あの」
「ん、なんだい?」
「私、今日初めて学校に来たものなんですが・・・その」
「どうしたのかな?」
「学校の中とか外とか、地形を把握しておきたいので・・・その!地図とかもらえたら、ありがたいんですが・・・」

教師はうーんと考えたあとついてきてと声をかけて来た道を反対に戻りだした。
私は少し間を空けてついていった。


着いた場所は目的地だった職員室。
職員室の外で待っててといわれ、大人しく言われた通りに待機している。職員室内は机が所狭しと並んでいて放課後にもかかわらず教師の数は少なくはなかった。
確かクラブ活動とかなんとかで教師が監督をしたりコーチをしたりしていると事前にダイゴさんから聞いている。
監督ってだけで、練習とかは生徒に丸投げなんだろうか。

「おまたせ。地図って言っても学校紹介用のパンフレットの小さい大まかな地図なんだけど、これでも良かったかな?」
「はい!これで十分です。リハビリも兼ねてたくさん歩いて探検します」
「あ、それから、この校舎の北西のこの岩場のあたりなんだけど。この場所結構前に土砂崩れがあってまだ撤去作業終わってなくて危険だから、ここだけは近づかないでね」
「立ち入り禁止ですか?」
「うん、そういうこと。
じゃ、校内探検楽しんでね。」


そういって教師は職員室内に戻っていった。
立ち入り禁止地区か。ここは何かありそうな気がする。土日とか一日中休みの時に行ってみようか。
いや、蘭を進化させてある程度のレベルまで上げてからの方が安全か。
そうとわかれば、まずは校舎内から。

寮の門限は9時。お風呂は11時まで。食堂は10時まで。学校が閉まるのは8時半(先生方は無制限らしいが)
今は5時。校内は6時まで探索することにして、外は8時まで探索にしようか。
時間もあまりないため遠くまでは探索できない。こんなことなら蘭じゃなくて、流星を連れてこればよかったかな。空を飛ぶで探索がかなり楽になったはずだ。

いや決めたのは私自身だ。まだ何も見つけてさえいないのにこんなに早く諦めちゃダメだ!

「よし!やってやる」

私と蘭はまず一階の探索から始めることにした。




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