少女禁区ぱろ

□死にかけの主にズギュウウウンする獅子王
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※注意
刀剣男士達が馬鹿です。キャラ崩壊してます(特に長谷部と苺)あと長谷部が気持ち悪いです。なんでも許せるかたのみどうぞ↓











息苦しいと気づいたのはさっき。丁度遠征部隊が帰って来て少したったくらいのことだ。
ひっく、ひっくともれるそれは非常に曖昧なテンポで襲ってくる。意識していると余計に息苦しくなるため、無視をしているが、改善される様子は見られない。困った困った、非常に困ってしまった。しゃくりなんて気づいたら始まっていて、気づいたら終わっている。長さもそのときによって違う。一二回で終わるときもあれば、一時間しているときだって。
今回はきっと後者のタイプだろう。一回でて終わったのかな?と恐る恐る自分の胸に手を置いてみるも、また出てくる。既に五分たっていることからこれは長期戦になると踏んでいる。
人生の五分の一程度は生きてきたが、この感覚は慣れる気がしない。独特の息苦しさに、いつまた来るのだろうというあのもどかしい気持ち。どれもキライでしかたがない。
ため息をつこうとしたとき、またひっくとしゃくりがでる。ため息すらつかせてはくれないのか、肩を落としながら、集会場となってる大広間へ向かった。
 
中にはすでにうちにいる刀剣男士が皆集まっており、座って談笑をしている。小学校の頃の全校集会のようだと毎回感じるのはまだ慣れていないからなのだろうか。
上座付近に座る近侍の獅子王に促され、腰を下ろす。
先程までのガヤガヤした雰囲気は消え、空気ががらりと変わる。今日は、一ヶ月に一回の戦歴発表会。これによって次の一ヶ月の部隊編成や隊長を決めていくのが、うちのやり方だ。

「さて皆、今月もお疲ひっくさま」
 
ここでいつもなら、みんな頭を下げたり、おつかれー、などと声を飛ばしたりするのだが、それは一切なかった。
皆目を丸くしてこちらを凝視している。獅子王もこちらをビックリした顔で見ている。
いや、確かにしゃくりでたけれども。何もありませんでした、みたいな顔して普通に進めようとしてるけれども。とゆうか進めさせてくださいお願いします。私だって恥ずかしいんです。さっさと終わらせて、自分の部屋でこのしゃくりと格闘したいんです!!

「今月の戦歴は、まず一番部ひっく隊から。隊長の獅子王、お願い」
「…………」
「……獅子王?」
「主が……!」
「しゃっくり、」

ん??
 
「まさか、百回してしまうと死んでしまうあのしゃっくりに、主が!」

その声で皆の顔が青くなったり、赤くなったり、目がうるうるし始めたり、なんだなんだ?!何がおきはじめている!ていうか、何て言った?しゃっくりを百回したら死ぬ?!!そんな馬鹿みたいなこと信じてるのか!!誰だそんな入れ知恵をしたやつ!!驚き大好き鶴丸か?!そいやうち鶴丸難民だな!
 
「やだー、死なないで主様あああ」
「しゃっくりの対処法は!薬研!」
「確実な対処法はねぇんだ、驚かせたり、息を止めてみたり、水を一気飲みしてみたり」
「とりあえず全部やってみるのがいいだろうね」
 
 
…………何故だか知らないが、椅子に固定されてしまった。そしてみんなに囲まれた。逃げられない。

「主にこの仕打ちはげんばひっくつもひっくのだけど」
「二回もしちゃった!」
「今ので何回目か分かるやつは」
「三十四回だ……」
「長谷部くん?」
「三十四回。今まで主がしてきた数だ。猶予は六十七回」
「くっ、早く一つめの方法を!」
 
なんだこの茶番
てゆうか長谷部お前ずっと私のそばにいた訳じゃないのになんで知っているんだよ。
 

・一つ目、水の一気飲み
 
「ううう、飲んでください主様ぁ、」「お口を開けて下さい!」
「早く、じゃないと時間がないよ主ぃ!」
「自分では飲ませてくれないの?」

案の定、椅子に固定されたまま「口を開け、水を沢山飲ませるから」と、要約すると訳のわからないことを言っている。ちなみに短剣たちだ。一期泣いてないでしっかり教育しろ。薬研も「一兄無理すんな、横になってろ?薬いるか?」とか余計な診療をするな、薬もなにも要らないし、むしろなんでそんな具合悪そうに泣いているのか訳がわからんZO!!短剣たちも泣きながら二リットルのペットボトルに並々入った水を近づけないでほしい、まじでそれ一気飲みするの?主ほんとに死んじゃうよ??窒息死か、溺死しちゃうよ?
それよりお前しゃっくりしてねぇなと思ってるだろ?心のなかだから、しゃっくりは干渉できないのさ。
そんな馬鹿みたいなこといってたって意味ないや、とにかく誰でもいいから止めろ!!!
そして鯰尾と骨喰は無理矢理口を開かないで、いたいいたいいたい!!!そして、よ、涎が。

「がああああああああああ」
「い、いきます!」
「おかぐごお"おおぉ"お!!」
「一兄ぃ!!」
 
ほんと、一期トイレ掃除永遠にさせてやるからな、お覚悟おお!!!
 
 
・二つ目、息を止めてみる
 
「くそ、まさか一気飲みが効かないなんて!」
「奴はしゃっくり撃退四天王の中でも最弱」ボソッ
「何か言ったかい、山姥切?」
「いや!なんでも!」
「はー、ひっくはー、はー、ひっく死ひっくぬ……」

無事に生きることができた。よかった。一般常識を兼ね備えている大倶利伽羅がうちにいてよかった。彼がとめてくれなかったら、私はもうこの世にはいなかっただろう。でも、この企画事態を止めないのは、きっと心の片隅で面白がっているからに違いない。よって大倶利伽羅も同罪である。
そして、今度こそ窒息ルートが来たわけだが……。


「主、ごめん、ちょっと口と鼻を塞ぐけど悪意なんか全くないから!!主のためを思ってのことだからね!!?」
「清光、俺も一緒だから一人で背負っちゃダメだからね」
「……う"ん!」
 
だからこの作戦を実行する前の茶番やめて。加州は涙と鼻水が出ちゃってるし、安定もそんな渋い顔するんじゃありません。主も見たことないビックリ顔だぞ。少しは花丸の沖田組を見習ってくれないかな?いや無駄か、花丸の沖田組を見て「は?僕こんな意思弱くないけど、沖田くんは沖田くんだし、主は主だし。なんでそんなことも理解できてないわけこの僕は?」「俺だってもっと可愛いんですけど、ちょっとかっこよさ意識してない?テレビ向けだからこんな感じな訳ぇ?」とかぐちぐち言ってたしな。仕方ないね。

「ひっく、もうやめない?これ」
「長谷部くん!!」
「あと、五十九回!」
「清光やるよ!」
「うん!」
「やめ!ふごっ」

く、苦しい。というか手を押しつける力強すぎて首がいたい!ちゃんと首元にも背もたれが椅子があるやつにしといて!ほんとにうちの刀剣男士達はやることなすこと雑だな!!私ににたんだろうけどね!!!
これ、今回のまじで死ぬんじゃないのか、ほんとに、も、むり。






 
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