World Adapt(小説)

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***
あれから数十分後。

魔物を倒しながら歩き進め、二人はアムテスタに辿り着いた。

そこは大きな白い城を中心に建つ町だった。
5メートルものある壁により境界が出来ているが、それよりも家々は高く、屋根が見えている。


町の大きさに圧倒されている美春を横に、アルは平然と中に入って行った。

アルは何も言わずに、真っ直ぐ城へと歩いて行く。


その間、町の人たちはアルに対して会釈をしていく。
その様子を見ていた美春はアルに尋ねてみた。




「アルってこの町で偉い人?」




「まあ、な…。」




アルはそれきり何も話そうとはしなかった。


正直怖かったのだ。
今までの人間は、自分が王族と言うだけで距離を置いた。

だから今、友人のように接して来る美春と少しの間だけでもいいから共に居たかったのだ。
城に着き、アルは中へと入って行った。
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