World Adapt(小説)

□Are you a doctor?
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早歩きをしていたため、村にその日の内に辿り着けた。

辿り着いたところは、ドナウという小さな村。
風車が、村のいたるところに設置されている。
家畜の世話をしている人や散歩をしている人が沢山いる。
こういう村を長閑というのだろう。


「この、村に医者が居るようには思えないけれど…。」

「今は探すしかない。このまま美春を放置するわけにもいかないからな。」


ユニに美春を見ているように頼んでから、アルは村の奥の方へと消えて行った。

一方、美春と共に残されたユニは、横に寝かされた美春の隣に座った。


(病気とは考えにくい。
もし呪いの類なら助かる見込みはない。そもそもこの症状を治せるような人間が居るはずない。)


アルには申し訳なく、言わずにいたが、ユニは美春を諦めていた。
鼓動は微かに感じられるが、息はしていなく、意識もない。
治癒術で治るはずはなく、一般の人間が治せるはずもない。
ましてや異界の人間なら、仕方ないと思っていた。


「…その者は、生きているのか?」
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