World Adapt(小説)
□Dragon
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三人は、不思議な空間に来ていた。
辺りは管のようなものが何本も張り巡らされている。
周りからは、綺麗な女の人の歌声が聞こえる。
時折、その声は聞こえづらくなり、途切れることもある。
「こんなところ、あったんだね。」
「全く分からない。ただ……。」
「寂しそうな歌声が、聞こえるのね…。」
悲しげに聞こえる声。
聞いている自分たちでさえも悲しく、切なくなる。
何故、この歌が聞こえるのか、歌っている人は誰なのか。
この場所は何なのか、その事実を知るのは更に上の階を行ってからだった。