World Adapt(小説)
□Gaul
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城の中へ案内され、やってきたのは、謁見の間。
「ガリアの奴、この城の奴と知り合いだったのか?」
「情報屋って言ってたから、顔が広いんじゃないの?」
「あんな、胡散臭い奴の言葉を、信じるあんたも、どうかと思うわ。」
ルカはアル同様、ガリアを信用していない。
「アルちゃんもルカちゃんも酷い言い方するなんて、似たもの同士だねえ。」
ガリアの声が聞こえた。
何処から聞こえるのだろうかと、思って探していると、ガリアは、前から現れた。
しかも、服装は、今の物とは違い、貴族のような格好をしている。
「何の真似かしら、ガリア。」
「まだ、分かんないかな。」
ポリポリと、頭を軽く掻いてから、真剣な声で名乗った。
「俺の本名は、ガリア・ハーヴェシア。
この、デリカ国の第一王子だ。」