君こそ神様!+Heaven’s Security(小説)

□第7章*ファイナル ゲーム=神の遊び
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扉の先には、また扉。
その繰り返しを何十回と繰り返した。
その中には、自分の家の扉を見たような気がした。
「この扉は…」
引き戸・自動ドア・開き戸・クライドスライドドア・折り戸・回転扉・引き込み扉…
たくさんのたくさんの扉を潜る。
いつまでも着かない。
「いい加減疲れてきた…」
その場に座り込んでしまおうか。
でもそういうわけにもいかないのかもしれない…
だって座ろうとすると、下に何か現れて座るなと俺に示してくる。
「はぁ…」
俺は、座れないからとりあえず歩き出す。
扉を潜る。
扉を開ける。
まだ着かない。
まだまだ着かない。
「ん?これは…」
この扉は、知っている。
このゲームを行う中でいくつもの扉を潜ってきた。
その扉が目の前に現れた。
その扉を潜る。
それと同時にゲームを行ってきた記憶が蘇る。
どんどん変わる。
どんどん蘇る。
どんどん、どんどん、…

「……初めて見る扉だ」
これが最後の扉なのか…?
目の前に真っ白の扉がある。
気がつくと、扉に文字が浮かび上がる。
『最後のゲームです。』
俺は、そこで初めて無事に自分が最後のゲームに進めていたことに気がついた。
「これが最後なんだ…」
これで終わるのか…
『この扉を潜ったら、もう元には戻れません。それでもいいですか?』
俺は、少しだけ迷った。
でも進まないと何も始まらないし、終わらないんだ…
そう思って俺は、取っ手に手を掛ける。
『では取っ手を回して中にお入りください。』
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