水無月の夢

□6月20日
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ころんころん、

愛らしい音が聞こえてきて、ふわりと意識が浮上する。

ころん、ころん、

「んっ…」

ゆっくり目を開けると、目の前で猩影ががらがらを振りながら私を見つめていた。

「だっ!」

「あ、ごめんね猩影…まま寝てしまってたみたい…」

目を擦りながら謝ると、どこからか笑いを堪える声が聞こえてくる。

猩影を抱きつつ辺りを見渡すと、遠くで狒々様が此方の様子を伺いながら笑っていた。

「狒々様…」

「むっ?姫、やっとお目覚めかァ?」

狒々様はキャハハ!と笑いながら、私たちに近づいてくる。

ひょいと私の腕から猩影
を抱き上げると、まるで内緒話をするように顔を近付けて話し出した。

「びっくり大成功じゃのぅ、猩影


ニヤニヤして話している狒々様を見ながら、ぼんやりとあぁ、狒々様と猩影に驚かされたんだ、と気付く。

はしゃぐ狒々様と猩影を見つめながら、可愛いなぁ…と思いつつ再び眠ってしまった。





→つぶやき。
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