BOOK!!


□____少女。
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池袋の街中である少女が跳躍した。



池袋の街中である青年にある少女の蹴りが入った。




『今日がお前の命日だ!平和島静雄!』


静「またお前か。危ねぇからんなとこから跳んでくんな、」


『っくそ!臨也さんのために死ね!』



ある青年、平和島静雄は暴言を吐く少女の蹴りをいとも簡単に受け止め、何事もなかったように少女に向き直った。



静「てめぇは女なんだからそんな口調で話すな。それとノミ蟲の話はすんな、」


『てめぇじゃない!●●だ!それに女らしい口調は臨也さんの前限定だからな。羨ましいか!』



ある少女、●●は折原臨也という男に依存していた。それはもう形容できないほどに。そして臨也の好きな人間は●●の好きな人間、臨也の憎い相手は●●の憎い相手だった。

だから少女は何度も何度も平和島静雄という男を殺そうとした。



静「お前はノミ蟲に依存しすぎだ。もう少し自分のやりたいこととかねぇのかよ」


『そんなものあってたまるか。臨也さんのやりたいことが私のやりたいことだ。自分の意思は臨也さんにある。』


静「お前…そうとういってんな」


『何とでも言え。平和島静雄になんと言われようが臨也さんが私のことを必要としてくれるならそれでいい。』


静「…はあ」



青年は考えた。
どうすれば彼女は臨也に依存しなくなるだろうかと。だがすぐに考えるのをやめた。考えるだけ無駄だと今までの経験から判断したからだ。



『私に殺されたくなかったら自分で死ぬんだな。』


静「今までに殺されかけたことすらねぇよ。それにノミ蟲のためになんか死んでたまるか。」


『っいつかは殺す!遺言でも書いて待ってろよ!』



その言葉と共に少女は青年に飛び蹴りを繰り出すが、交わされて路肩のゴミ置き場に突っ込んだ。



『…っ』


静「っ、よけて悪かった。大丈夫か?…あ、ここ擦りむけてんな」


突っ込んだ拍子に擦りむいて血が滲んでいる少女の脚を触るとその手を叩かれた。



『った…!触るな!帰って臨也さんに手当してもらうんだ!』


静「新宿までこのままで帰るのか?」


『うるさい!私の心配をするくらいならお前は自分の命の心配でもしとけ!』


静「ああ、そうかよ。お前はいつでも元気だな」




『これだって臨也さんのための健康だ。お前のためじゃない!』


もう何を話しても臨也、臨也と出てくるのが嫌になって青年は頷くだけだった。



静「気を付けて帰れよ、」


『お前も私に殺されるまではせいぜい這い蹲ってでも生きてろよ!』



そう言って背を向けて歩いて行く少女を見ていると、一度振り返りまた暴言を吐いて、再度歩き出した。



ト「なかなか飽きないよな、あの嬢ちゃんも」


静「そっすね、多分明日も来ると思います」


ト「モテ期か?」


静「そうだといいんすけどね、」




そう言って青年は一度空を見上げて、上司と共にその場から離れていった。










帰らない青年の日常。
迫り来る少女の意。







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