BOOK!!


□折原家長女です。
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イライライライライライライライラ



『今日買い物の帰り静雄くんに久しぶりに会ってねー!』



そういえば静雄くん!
その一言から話が始まった。俺とシズちゃんがかなり仲が良くない、言ってしまえば犬猿の仲ということを姉は十分に知っているが、それとは全く関係なく仲はいいらしい。何それ、聞いてない。



『前会ったのが臨也が17の時だったからー…もう3年ぶり!背もますます高くなってて!』



シズちゃんの近況報告なんて聞きたくなかった。昨日会ったばかりだし。嫌いだし。あー、いやだ、嫌だ。



『モデルかと思った、まじで。声かけられた時もう乗り換えちゃおうかと思ったよー』


臨「はぁ…?シズちゃんに?」



意味わかんない、
前連れて来た彼氏も気に入らないのに。ましてやシズちゃんなんて。俺は思いっきり眉間にシワを寄せた。



『はは、冗談だって。でもいい子じゃん、静雄くん。私の話ぜーんぶ聞いてくれるし』


臨「え、どこで話してたの?」


『ん?あー、最初スーパーで会ったんだけど荷物持ってくれたお礼に駅前の喫茶店でちょっとお茶したよー』


臨「2人で?」


『え、うん。』



他に誰がいるのよ、なんて。
うわー、さっき迎えに行けばよかった。最近バイトで忙しいからとか言って俺に全然構ってくれないし、まあこれは舞流達も言っていたけど。イラつく、なんでシズちゃんなの。



『あ、話し変わるけど今日カルボナーラでいい?』


臨「は?なんでもいいよ、そんなの」


『何それ。臨也が食べたいって言ったから材料買ってきたのに、』


臨「ふーん、」



生憎今俺は機嫌が悪い。
理由なんて言わずもがな。まあ●●は分からないだろうけど、
●●に背を向けソファに横になれば、キッチンからはぁーと大きな溜息が聞こえた。ああ、もうとことんいじけてやる。



『…臨也。』


臨「……」


『臨也ー』


臨「………なに、」


『こっち向いてくださーい』


臨「なんで。嫌、」



10分程調理している音が聞こえたと思えば●●は俺の方に近づいてきてソファの側に座った。あ、カルボナーラのいい匂いがする。



『なに?遅れてきた反抗期?二十歳にもなってシャレになんないからやめなっさい!』


臨「いだっ…んむっ!」



頭をいきなり鷲掴まれたと思えば無理矢理●●の方に顔を向かされて口にスプーンを突っ込まれる。



『どう?クリームこれでいい?』


臨「クリーム?…あ、うん。いい、美味しい」


『そ?よかった、』



ああ、ずるい。
そうやって笑ったら許してしまう。



臨「……こっち来て」


『え?お…おう。どうしたの、20歳。』


臨「…うるさい。」



手首を掴んでこちらに引き寄せればいとも簡単に腕の中におさまった。寝転がったまま●●のお腹に顔をうずめると、少しだけ香水の匂いがする。俺の知らない匂い、



臨「●●は俺のお姉さんでしょ」


『うん、まあそうだね。』


臨「それなら…、シズちゃんにかまってる暇あるなら、俺にかまって。姉は弟の面倒みるべきでしょ?」


『あ、うん…そうなのかな。』


臨「そうなの、もっとこっち来て」


『えー、私料理中ですけど』


臨「…俺のこときらいなわけ?」


『分かったよ、まったく。うちの20歳児は手間がかかるねー』






甘えたBROTHER。




(●●姉ただいまー!)
(何為?臨兄?)
(●●姉に抱きついたまま寝てる!…ああ!さっき●●姉が静雄さんに会ってたからヤキモチやいたんだよ)
(解)







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