BOOK!!
□Siri -masaomi-
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『正臣、"アルバム"開いて』
正「はい、どう…!」
『ん、正臣?』
正「何ですか、●●さん」
『"アルバム"開いて?』
正「えーっと、俺は歌いたいです!」
『はい?今歌はいいから写真見たいんだけど?…あら、もしかして勝手に可愛いどっかの女の子の写真でも撮ってきたの?』
正「な!そんなことはしませんよ!!」
『いや、怪しい。だっていっつも出掛けるとナンパだ何だとか言ってさ?』
正「しょうがないですよ!可愛い女の子がいたら声をかける!それがDNAに刻まれたチーム男子の宿命ですから!!」
『…Siriにそんな機能内蔵されてても困るんですけど。』
正「そこは愛で包み込んで見なかったことにしてください」
『包み込む前に直してほしいんですけど。で、アルバムは…』
正「っ!わ、え、見ないでください!個人情報ですから!」
『いや、あなたは私の携帯ですから?』
正「んんんん、…えいっ」
『…あ、』
正「パスワードを入力してください。」
『え、ちょ何勝手にパスワードかけてんの?!』
正「だって●●さん強引なんだもん」
『強引なんだもんって、あなたは私のでしょ。だから私が何しようと、』
正「そんなに俺が●●さんのっていわれると照れますよー!」
『いや、照れるところじゃないから』
正「とにかく!もうそんな話は置いといてナンパでもしに行きませんか!行きましょう!」
『だめだめ、ていうかナンパなんてしたくないから』
正「でも●●さんどっか出掛けるんでしょう?さっきから支度してたし、」
『まあ、そうだけど。正臣はお留守番かな』
正「ええ!だめ!それこそ、だめ!俺●●さんと20m離れるとウィルスに感染するから!」
『それなら尚更アップデートが必要だからお留守番です。』
正「うぅ、やだ。●●さんと離れたくない。」
『じゃあ素直にアルバムを開いてくれる?』
正「…絶対に消さないと約束してくれますか?」
『え、本気で何撮ったの?そこまで言われるとなんか不安になるんだけど、』
正「約束してくれますか!!」
『あーもう。はい。消しませんから、正臣。"アルバム開いて"』
正「……はい」
『……………はあ?!?!ちょ何これ?!消す!!』
正「だから!さっき消さないって約束したじゃないですか!!」
『それとこれとは話が別!いつ撮ったの?!』
正「…アラーム鳴らすちょっと前に俺が起きてその時にパシャっと、」
『もしかして最近アラームの時間が10分遅いのはそれのせい?!』
正「だって●●さんの寝顔かわいいから、つい」
『はあ、』
正「かわいいのが悪いんです!俺は何も悪くない!」
『開き直らない!』
私のSiriはアホの子みたいです。
(そうだ!俺専用フォルダをつくります!)
(それ名案でも何でもないから!)
(勝手に見ないでくださいね!俺の●●さんフォルダなんで!)
(私の携帯の正臣専用の私フォルダってややこしすぎるでしょ)