短編
□かふんしょー
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教室内のゴミ箱付近。
1組のカップルの会話。
「今日花粉ヤバくない?目も鼻もヤバい。」
「だよな。寝てる時も息苦しくて何度目が覚めたことか。」
私達はゴミ箱を前に鼻をかみながらそんな話をする。
「俺は部活中はマスク出来ないからな。あんな運動しながらマスクとか死ぬ。」
「うわー、大変だね。私はまだ室内だからセーフかな。」
1限、授業が終わるたびここに集合。
もちろん約束なんてしていない。
「あ、鼻セ○ブじゃん。私もだよー。」
私は自分が持ってるティッシュを見せる。
「俺は鳳に貰った。俺があいつに勝ったら鼻セ○ブおごる約束で。」
「そうなんだ。でも鳳君にとって鼻セ○ブなんて安いもんじゃない?」
「そうかもな。あいつの家のティッシュ全部鼻セ○ブだったりしてな。」
「ありえる。」
若としゃべってる間は花粉症のことなんか忘れてしまうくらい楽しい。
「そういうわけでこれやるよ。」
若は私にまだ封が開いてない新しい鼻セ○ブを私にくれた。
「わぁ!いいの!」
「まぁ戦利品ってことだ。」
「ありがとう!」
そんな花粉症カップルの日常。
-end-
→あとがき