長編

□カウントダウン〜序章〜
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秘密・・・それは大きく分けて2種類ある。1つ目は「贈り物」
などといったあいてを喜ばせる秘密。そしてもうひとつは・・・
「浮気」
などといったあいてを不幸にする秘密
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4月29日pm11:30
町を静かに闇が覆ってから数時間がたった。
殆どの者は夢の世界の住人と化している時間
又、一部の者は今日という日に乾杯をしている時間
いつもならこの店―セブンスヘヴンも今日という日に乾杯
する大人達が居るはずだが・・・


「ティファもう止めときなって!それ以上飲んだら体こわしちゃうよ。そりゃ確かにアタシが『飲んで忘れろ!』なんていったケドさ」
「しんぱいしなくてもだいじょうぶよぅゆふぃ。わたしおさけつよいんだから」
そう言って次のビンに手を伸ばす。
暗い店内の中、どうやらこの店の店長とその友達しかいないようだ。
いや、仕事とプライベートの境界線の階段にも普段は寝ているはずであろう子供たちが心配そうに母親代わりを見ている。
気配に敏感なウータイの忍びがそれに気がつかないわけがない・・・
「ティファ!子供たちも心配してんだよ!明日になってからまた
一緒に考えようよ。」
「ふふっ。ゆふぃなにいってるの。こどもたちはとっくにねたでしょ
ゆふぃのほうこそよってるんじゃないの」
・・・(ムカッ)
(アタシは今日は飲んでないっつーの!)
思わずツッコミたくなったが、今のティファにはもうなにを言っても無駄だと悟り、「ほどほどにするんだよ」と声をかけて子供たちがいる階段へと向かった。
「ねぇユフィ?私たちこれからも4人で家族としてくらせるんだよね?」と、今にも泣きそうなマリン。
「ユフィ。・・・大丈夫だよな!」と心配そうなデンゼル。
(アイツが家出したときでも子供たちはこんな顔をしなかったのに・・・)
それだけ今回の出来事は彼らを傷つけたのだ。
ユフィは笑顔で「大丈夫だよ!」と言った。いや、それしか言えなかった。結局自分は第三者なのだから口をはさむことができないのだ
「ほら、もう子供が寝る時間をとっくに過ぎてるよ!アタシも一緒に寝てあげるから。」
ええーと言うデンゼルの額にユフィは軽くデコピンをして3人は
子供部屋に入っていった。
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ボーンボーンと時計が12時を知らせる。
もう布団に入らなくちゃと思うが体が動かない
もう半分以上思考が停止していた。
(こんなに飲んだのは彼がここを出て行ったとき以来だな)
と苦笑する。
そして一言誰にも聞こえないような声でつぶやき
彼女もまた眠りについた。
「クラウドの・・・馬鹿」と悲しいフレーズを残して・・・




   カウントダウン
               4月30日am0:00
         残り119時間59分
 

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