パチパチ。拍手ありがとうございました!
今回の拍手話は、明智です。
よろしければお読み下さい。
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ほわっと包み込まれる感覚があって、
そこから、ふわって彼のにおいがした。
いい香りの、シャンプーのにおい。
さらさらの銀の髪が首筋を撫でて、するり、落ちて行くのに肌がぞわり。
「明智。」
「はい。何でしょう。」
後ろから抱き込まれて、明智から逃れることができない。明智はいつも、こうして逃げられないようにしてから話しかけてくる。
迷惑極まりない。
「なに、じゃない。何の用。」
彼の髪は粘着質な彼と違ってさらさらしてて好きだ。でもそんなこと言うと、付け上がるから言わない。
そうですねぇ。
珍しく、ためらいがちな明智。
珍しい。奇怪な明智が言いよどむなんて珍妙だ。
「抱きしめてもいいですか?」
「もうしてんじゃん。」
呆れて言えば、違います、と言われた。
何が違うのか、と問えば、
「まだ、ぎゅってしてません。」
なんて、明智がどんな顔してるか、後ろにある顔を見ることはできない。
「・・・・・・・・・・いいよ。」
許可をおろすと直ぐに、明智の細白い腕が、痛いくらいにぎゅってしてきて、肩口に埋めてきた顔が、明智にしては熱かったから、
「大好きだよ、光秀。」
そっとささやく。
途端、肩に感じる熱が数度上昇したように感じた。
耳元をくすぐった、音に、気付かないふりをしてあげた。
・・・・私は、・・愛してます・・・からね。
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終わり。
ありがとうございました!