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□どうしますか?
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ジンが言い出した。突然。
「っ…いいかい?バン君…もし僕が死んでしまってもディテクターを倒すんだよ」
「え?」
「…そうだね…八神さんでもユウヤでもコウスケ君にでもに協力してもらってくれ」
「ちょっと待ってよ…死ぬって…」
「!…バン君…もしもの話だよ」
「なんだ…紛らわしいこと言わないでよ」
「ふふっ…ごめんね、それじゃあバン君………さようなら」
「ああ、うん…じゃあね」
その日からジンを見ていない。学校にも来ないし、八神さんの家もユウヤの家にも神谷コウスケの家にもキタジマにだって。
嫌な予感がする…。気のせいならいいんだけど。
「なぁアミ…ジンの事知らない?最近見ないから…」
「そういえば…」
「CCMにかけても繋がらないんだ…」
もう解約されていた。それか壊れたか。まさか壊されることはないよ、ね…。
「気になるの?」
「当たり前だろ!」
「そっか、まぁでもジンの事だからひょっこり帰ってくるわよ」
「そうだよね…」
「じゃあ私今から塾だから」
「あ、うん」
アミと別れて、どこに行くという訳でもなく、気づいたらキタジマに来ていた。
「店長ー」
声をかけてみたが誰も居なかったので(盗まれるぞ)そのまま入る。そして新しいパーツを見ていた時。
「バン君!」
ジン!会いに来てくれたの?なんだよ心配させやがって!
「ジー…ッ」
「残念…ジンさんじゃないんですよね。大空ヒロでした」
「ヒロ…冗談はよせ」
ジンじゃなかった…。ジン…一体どこに行ったんだ。ジン…ッ!
「その様子だと随分ジンさんの事が好きなんですね」
「うるさい…」
「ジンさんも嬉しいでしょうね最期にそんなに好いていてくれると…」
「は?」
「もっと強いと思ってたのに全然でした。やっぱ不意うちは最強…でももう…あ」
「どういうことだよ…ジンをどこにやったんだよ!答えろヒロ!!」
ジンの強さを分かってるってことは少なくとも戦ったって事だろ!?
「口が滑りました……ま、それは無理ってもんですね…まぁ…どうせもうすぐ死ぬだろうし…出血多量ってやつですか?」
ふふ、と笑って。僕今、特撮ヒーローでいう悪者ですね。と言った。
「どういう事…ジンはどこにいるんだよ!」
「今はビルの一室に監禁してます…その狭い部屋にも酸素がなくなるようにしてるし…あんなやつ放っといた方がいいですよ」
あんなやつなんかより、僕と付き合いませんか?絶対楽しませて見せますよ。ヒロはそういって艶やかな笑みで俺を見た。
「だから…殺すのか?」
「だって…邪魔じゃないですか?」
「ジンは…どこだよ!!?」
「まぁまぁ…手紙貰ってきましたから…読んで下さい」
「ごめんなさいバン君。せっかく頼ってくれて、ディテクターを一緒に倒すって言ったのに約束守れなくて…」
そんな約束いらない。今、俺の前に居てくれよ!
「突然だけど…会えなくなった。なのでさようなら。必ずディテクターを倒してくれ…」
「そ、会えないんです。わかりました?でも僕って優しいですよね。手紙を書く時間まであげたんですから!」
ニコッと笑って俺を見た。こんなの…ヒロじゃ、ない…。
「それじゃあバンさん。僕と付き合うっていうの、いい返事期待してますよ」
「ヒロ…ッ!」
ヒロが部屋から出ていった。ビルって言ってたよな。どこのビルだ…。
なにか、なにか手がかりはないのか?CCMは…ダメだ繋がらない。ゼノンは?ブレイクオーバーか…。
「ヒロ…」
…そうだ!ヒロのCCMのGPS電波を辿ればいい。ヒロは必ずジンのところにいる。俺を待ってるはずだ。
「拓也さん!」
急いで拓也さんの所まで行って、電波を探ってもらう。
「バン…どうしてこんな事…」
「いや、ヒロが…」
言っていいのだろうか。そう思い口ごもった瞬間、場所が特定できた。
「でました!」
「そんな所に…ありがとうございました!じゃあ!」
走って走って、拓也さんの所から目的地まで一体何分かかっただろう。ビルの目の前で息を整えた。
よし、いこう。
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