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□久しぶり
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「バン君、久しぶり」
「…っジン!」
電車をとめたのはジン?また仲間になる?これからはまた一緒にいれるの?
コブラがなにか説明してたけど、そればかり考えて何も頭に入らなかった。
NICSの本部に帰って、ジンがサイオスさんと握手して…それで、二人になって。
「ジン…本当…」
「ごめん、ね。あの時は急に」
「だって…留学だなんて」
あの時だって身を隠すとか、自分を見つめ直すとか、そんなこと言って急に行っちゃって。俺、俺…。
「これからは、もう離れないから」
「約束だよ」
「バン君……離さないでよ」
「え?」
今なんて?聞き取りにくかったんだけど…。なさないで?って…離さないでって言ったの…そんなの、俺都合良いようにとるよ?いいの?
「いや、なんでも」
「そんなことないよね」
「いや、ほん「ジン、離さないよ」」
「…聞こえてたんじゃないか」
ごめんごめん。でもやっぱりそういったんだ。離す訳無いじゃん。
「ねぇ、バン君電話鳴ってるよ」
うん、知ってる。ヒロからでしょ。後で出るからさ。今はジンと居たいんだ。ジンと触れ合いたい。
「久しぶりに、さ」
「ん、」
キスを交わして、壁に押し付ける。手首を持てば痛いといわれた。あれ、そんなに力入れてないのにな。
「ぃたっ…い…バン君…」
「え、あ…ごめん」
ジンの手首もなんだか骨太になったような気がする。だから力入れ過ぎたのかな?前と同じようにやったつもりなんだけど…。
「あの時から成長したから、力も強くなったのかも」
「背はまだジンの方が高いのに」
「すぐに僕より高くなるよ」
そうだといいんだけど…。でも俺、今からたくさん牛乳飲んで、たくさん寝てきっとおいぬかすよ。
「ふふ、続きやろうよ」
「そうだね」
またキスを交わす。どんどん深くなっていくのが止められない。甘い声がもれはじめたと思ったら、ドアがバッと開いた。
思わず慌てて唇を離す。雰囲気も無しに銀の糸がちぎれる。
「バンさん!電話出てくださいよ」
「ヒ、ヒロ…」
「もう!コブラさんが呼んでますよ!」
「ごめん…」
ちぇっ、良いところだったのに…まぁいいや、今度で。これからは一緒にいれるんだから。
「………なにしてたんですか?」
「いや、なにもー」
「だって変な笑顔なんですもん!」
「変なってなんだよ」
「あら失言」
うるせぇ、ジンがいるから自然にだよ。