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□ドッキリ大執行
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ダックシャトルで。ジェシカの作ったご飯を食べて、みんなでお風呂に入って(もちろん男女は別だよ)、ベッドに潜り込む。
「ねぇ、ジン」
「なに?」
「ヒロもユウヤも聞いて」
なんだなんだと集まって来る。みんなの顔が突き合わさった。
「ねぇ、ドッキリしようよ」
「ドッキリ?」
「うん。女子にしかけるんだ」
俺、実はこういうのずっとやりたかったんだよね。もうシナリオも考えてるんだ。
「中身が入れ替わるドッキリ!」
みんなが怪訝そうな顔をしたから詳しく説明する。簡単だよ。自分以外の誰かを演じきったらいいんだ。
「面白そうだね」
「でしょ?さすがユウヤ」
「やってもいいですよ」
「ありがとヒロ」
あとはジンだけ。ジンにはヒロをやってもらいたいんだけどな…。
「わかった。やろうか」
「よし!じゃあ役振りね」
ジンはヒロで、ヒロはユウヤ、ユウヤは俺で、俺はジン。そう言えばユウヤから僕はジン君がいいと返ってきたが頼み込んで了承してもらった。
「じゃあ、まず朝起きたらジンが悲鳴をあげて」
「なんで?」
「ヒロだからだよ。あー!なんで自分の前に自分が!みたいな感じで」
「ああ、わかった」
なんで普通に悲鳴あげるのが僕なんですか。みたいな声が聞こえたがスルーする。
「で、女子がくるから、ユウヤが俺っぽく中身が入れ替わってるのかも…みたいなこと言って」
「うん」
「そういう事か…みたいなことを俺が言う」
みんなもだんだん楽しそうな顔付きになってきた。あとはヒロの台詞だな。
「ヒロはジン君はバン君?みたいな感じで戸惑う感じ」
「わかりました」
ご飯…みんな好き嫌いないと思うし大丈夫かな。あとは…LBXだな。
「明日はLBXも違うの使うからな」
「えっ」
「細部まで完璧にしないとばれちゃうよ」
「そうですね…」
俺はトリトーンか…。みんな扱い方が違うから大変だな。まぁすぐ覚えるでしょ。
「後で練習ね」
「はーい」
「後は…ミーティングの席順だけど」
ラン、ジン、ユウヤで座ってその前にジェシカ、ヒロ、俺ね。この前座った感じで。
「みんな口調とか気をつけてね特にヒロとジン」
「え?」
「ヒロはセンシマンの事しゃべっちゃダメだよ」
「ああ!」
寧ろジンはしゃべらなくてはならないのだが?後で教えてもらって。
「ユウヤもジンにばっかりくっついちゃダメだよ」
「はーい」
よし、あとはLBXの練習と口調合わせだけだな。これなら明日、女子はびっくりだろう。
「さ、みんな明日は頑張るぞー」
「おー!」
その娘も細かな打ち合わせが続き、結局寝たのは深夜だった。
「ん…おはよう…」
「おはよう…」
朝、起床時間になってみんなが起きる。全員が起きた時点で目配せしてジンが叫んだ。
「あーーー!」