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□俺のだー!!
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「ジン、起きて…」

誰かに起こされた。ゆっくり目を開けると、そこにはユウヤが居て、朝食が出来たと知らせてくれた。

「ありがとう…ユウヤ」

そのままテーブルに用意された朝食の前に座る。今日も美味しそうだ。

「ジン、美味しいね」

「ああ」

ユウヤと話しているとすぐに出かける時間になってしまった。僕は急いでジャケットを羽織るとCCMを持って家を出た。

「ジン、いってらっしゃい」

「ああ」

「気をつけて」

そう言って頬にキスされる。いつもの事だが…。近隣の人に見られたら一大事だな。そう思いながらも駅に向かった。
そして電車に揺られる。学校の最寄り駅で降り、改札を出るとそこにはカズ君がいた。

「あ、ジン!一緒に行こうぜ」

「ああ」

カズ君とはアキハバラキングダムの話しで盛り上がった。本当にLBXが好きなんだなぁ。
でも今日のカズ君は終始笑顔だ何かあったのかな。僕も笑いかけてみると少し驚いて顔を赤らめた。え、何なんだ。

「…じゃあ、俺こっちの教室だから」

「あ、うん」

サーッと走り去ってしまった。僕の笑い方そんなにおかしかったかな…。

「あら?ジン、おはよう」

「アミさん、おはよう」

アミさんは僕によって来て、宿題教えて。と頼んできた。普段優秀なアミさんがわからないなんて珍しい。どこ?と聞くとプリントを広げて指し示してくれた。あ、これは昨日じいやとやったな…。

「まず代入するんじゃなくて……」

「うん…」

簡単に説明するだけで、すぐに理解してくれた。やっぱり優秀だ。

「なんだ、簡単じゃない」

「難しく考えすぎだ」

「そうね、ありがとうジン」

そう言ってウインクしてくれた。僕も笑って、いや、いいさ。とかえす。

「あ、ジン、おはよう!」

「バン君、おはよう」

バン君は僕の前に座ると、LBXについて語りはじめた。バン君の話しだと、もうすぐ新しいパーツが発売されるらしい。

「おい席着けー」

ガラリとドアが開いたかと思えば先生が入って来た。みんな一目散に自分の席につく。
朝のSHRが始まって今日の連絡が言われる。変わったことはないな。

「今日の日直は…海道!後で学級日誌とノート取りに来てくれ」

あ、僕だ!忘れてた!ワンテンポ遅れて返事をする。その後は何事も無くSHRは終了した。

「失礼します」

職員室に入ると先生が手招きした。

「これが学級日誌、で、これ。ちょっと多いんだが運んでくれるか」

机の上には山積みのノート。これを運ぶのか…。しかし断る訳にもいかず、しぶしぶ了解した。

「ん、重い…」

目の前がノートの山で見えない。手もちぎれそうだ。しかしここでノートをぶちまける訳にもいかない。よろよろと教室に向かった。

「おーい、ジン、何やってんだ?」

誰かに声をかけられたかと思えば不意に手元が軽くなった。

「郷田君…」

「雑用か?」

面倒だな。と笑う郷田の手にはノートの3分の2が。持つよ。と言っても俺が持ちたいんだ。と言って教室まで運んでくれた。

「ありがとう」

「いいって事よ!」

そして郷田君は去って行った。見た目はアレだけどいい人だな。

そして授業が始まった。何にも問題無く昼休みになって、みんなでご飯を食べた。そしてまた授業が始まってついには放課後だ。

「ジン、一緒に帰ろ」

「待ってね、今書き終わるから」

みんなが帰ってしまってガランとした教室に、バン君と僕が二人きりで滞在している。

「よし、出来た」

「ジン、帰る用意しときなよ。俺だしてきてあげるからさ」

「ありがとう」

バン君はそう言って職員室に向かって行った。さ、僕も帰る用意しなきゃ。

「ジン、帰ろ」

「ああ」

バン君と学校を出る。帰り道はいろんな話しをした。今日あった出来事だとか。次はいつ遊べるかだとか。

「ねぇ、ジン、笑わないで聞いて」

「なんだい?」

一瞬バン君から笑みが消えたから真剣な話しなんだと覚悟した。一体、なんだ。

「今日さ、ジン、みんなにちやほやされてたでしょ?」

「そ、そうかな」

あまり自覚はないが、確かに今日はみんなが寄ってきたような気がする。

「俺、それ見て嫉妬しちゃった」

「へ?」

「ジンを一番好きなのは俺なのにって」

「ふ、バン君…」

「あ、笑ったな」

「ごめん、でもありがとう」

僕に嫉妬だなんて。なんだか胸の奥がムズムズする。僕もバン君の事が好きなのかな?

「バン!!」

「抜け駆けは、」

「許さないからー!!」

誰に叫ばれたかと後ろを振り返ると、郷田君とカズ君とアミさんで。でも、なにが抜け駆けなんだろうと考える暇は無なかった。
それはバン君にキスされたから。

「え、ちょ、バンく…」

「ジンは俺のだー!!」

ここ、大通りだよ!みんなが好奇の目で見てる。郷田君達も唖然だ。
とりあえずここから撤退するためにバン君の腕を引いて早足に駅に向かった。



「なんだか寒気が…」

「ユウヤ様?大丈夫ですか?」

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