TEXT3

□だって可哀想
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いっぱい殴った。きっと痛いと思う。だって呻いてるし。泣いてるし。腫れてるし。

「ぅ…ぅ…」

「ジン大丈夫?」

シーツが血だらけ。ジンったら生理?女の子だったの?お腹を殴られて下から出ちゃったのかな。

「でもジンが悪いんだよ?」

「ごめん…なさ…う゛っ!」

「謝るなよ。謝っても意味ないから」

ジン、さっきから言ってるでしょ?謝っても意味ないって。謝るくらいなら俺を愛してよ。

「バン…く…」

「なぁに?」

「なんで…こん…な…ぐっ!がはっ!」

違うでしょ?理由なんて聞いてどうするの?馬鹿じゃないの?

「ジン、馬鹿なの?」

「はぁっ…はぁっ…」

「俺が求めてることはなに?」

ガッと首を掴んだ。ジンの肩が跳ねる。そう。怖いだろ?だから早く、俺のものに。

「バン…くん…」

「なぁに?」

「好き」

首から手を離す。そうだよジン。言えるじゃん。よくわかってるね。

「俺も好きだよ」

ああ、俺達両想いだもんね。手当しなきゃ。ごめんね。ジン、痛いよね。すぐ救急箱取って来るから。
走って救急箱を取りに行く。そうして取ってジンの所に戻る。大丈夫。ちゃんと手当してあげるよ。

「大丈夫だよ。すぐ治るからね」

ほら、ちゃんと手当てしてあげる俺ってすっごく優しいよね。

(バン君、君はこんなにも心を痛めてしまって。それなら僕はどこまでも付き合おう) だって可哀相。



Fin.

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