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ご主人様が僕のお尻をぐにぐにと揉んだ。いつ、いつあの痛みがくるんだろう。怖い。バン君は相変わらず泣いている。ごめんね。
「ん゛ッ!!!」
痛い。あの時と同じような痛みが走った。ただシーツを握り締めて、体を強張らすことしか出来ない。声が出たのは最初だけ。後はあまりの痛みに声が出ない。
「ん…んふぅ…いい締め付けだ…」
噛まされているタオルを噛み切る勢いで噛んだ。力を入れれば入れるほうが痛いのに。そんな悪循環を解っていながら繰り返す。僕のお腹の中はどうなっているんだろう。こんなに痛いのだから血だらけなんだろうか。それとも張り裂けてしまったんだろうか。
「動くぞ」
いきなりそう告げられ、返事をするまもなく、ご主人様がのろのろと動き出した。入っているだけでも激痛なのに動いたりなんかしたら死んでしまう。しかし止めることは出来ず僕はその律動からくる痛みをまた我慢するはめになる。
「ッ!…ッ……ッ!!」
途端、お腹の中に暖かいものが広がった。ニュルニュルしたあれ。叔父さんも何回も僕の中に出してたけど、いい気分のするものではない。というよりあそこから出ている時点で気持ち悪い。僕も大人になったらこんなものが出るのかな。
「もう1ラウンドだ。あと1回で今日は許してやる」
その言葉に絶望した。今日は?あと1回?じゃあ明日は?今日はあと1回でも明日は2回3回かもしれないってこと?……もう、なにもかも…知らない。どうにでもなってしまえ。
「ッ…う゛……あ゛…」
「おいおい、泣いてるじゃないか。さっきまでの威勢はどうした?」
涙が止まらない。痛い。怖い。僕なんて死んでしまえばいい。またご主人様が果てて生温かいものが広がる。気持ち悪い。
「終わりだ。今日はお終い。早くゲージに戻れ」
ズルリとお尻からあれが抜かれてタオルもはずしてもらった。そしてベッドから突き落とされる。ドサッと身動きが出来ずに落ち、その衝撃で後ろから少し入れられた液が出た。
「う…ぁ…」
「ジン!」
その後シーツ交換に来たメイドさんにゲージに入れられた。ご主人様はシャワーを浴びているみたいだ。吐きそう。ごめんねバン君今日はもう…寝させて。
「ごめ…」
意識が遠のいた。
目を開けるとバン君が覗き込んでいた。体はまだだるいままだ。むくりと起き上がる。体に激痛が走った。吐き気が酷い。
「ジン!大丈夫?」
「バン、君…」
「ジン、もう俺が行くからっ、ジンはもういいから」
焦った。本当にこのままバン君がご主人様に襲われてしまったら。だめだそんなこと。これは何が何でも阻止しないと。力を振り絞って起き上がる。
「ダメ…だよ」
「ジンがこんなことになるの見てられない!」
「僕…なら大丈夫、だから…」
バン君の目は腫れている。昨日僕が泣かせてしまったからだ。ごめんね。ごめんねバン君。今日はきっと心配させないようにするから。
「ジン、ねぇやめて。もういいから、俺が行くから」
「バン君…僕が行くから」
「どうしても俺に行かせてくれないなら…飢え死にしてもいいから」
え?飢え死に?そんな事させれるわけがない。僕がバン君を守るんだ。死なせるわけがない。飢えに苦しむこともさせない。バン君は僕の光なのだから。
「僕が行きたいから行くんだよ」
「嘘だ。無理してるじゃないか」
「バン君、どうしてもって言うなら…」
「ジン!?何するの!?」
服を脱いでバン君を柵に縛る。ご飯は食べさせてあげるからね。こんなに酷いことはしたくなかったんだけど、バン君を危険な目に合わせるくらいならこうした方が安心できる。
「ジン!外してよ!」
「……バン君は何もしなくていいから」
「何でこんなこと!」
「僕が守るからね」
「ジン!!」
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