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□俺からやらせて
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今日は決戦の日。心臓がバクバクと大きな音を立てている。俺、決めたんだ。ジンに告白するって。
成功するかな。もしかしたら嫌われるかもしれない。でも、このままでいてもきっと何も変わらないって思ったし、たとえ今までジンに好きになってもらうためにとってきた行動すべてが無駄になったとしても、俺はジンが好き。それは変わらないから。当たって砕けろだ!
「ジン!」
「あ、バン君。ちょうどよかった君に話が合ったんだ」
ジンと向き合う。なんだかジンも決心がついたような顔をしている。どうしたんだろう。それに俺に話ってなんだろうか。
「僕…ずっと思ってることがあって」
「何?」
「ぼ、僕は…」
なんだか声が固い。一体何を言われるんだろう。もしかして友達をやめてとか?俺告白する前に振られちゃうってこと?
「君のことが…す、好k「ちょっと待って!!」」
ま、まさかこれ、ジンから告白されてる!?俺だけが好きなんじゃないんだ。両想いだったんだ。よかった。不安はあったけどこれはもう付き合えるってことでしょ?まぁ、でも問題が一つだけある。それはジンから告白されるってことだ。俺も男だったら自分から言いたい。それで可愛い相手の返事がほしい。「好き」これだけは俺の口から言わせてほしい。
「バン君…?」
「ジン、俺の話も聞いて」
「でもまだ…」
「お願い」
そういってジンに話を聞いてもらう。これで俺から告白ができる。よし、このまま言ってしまおう。
「ジン、俺前から…ジンのことがsむぐっ!?」
「バン君…僕から言わせて」
ジンも俺の気持ちに気付いたみたいで顔を真っ赤にしながら俺の口をふさいできた。可愛いんだから…。まぁ、でもそんなつもりはない。俺だってプロポーズしたいんだ。
「僕はバン君のことが…す、すっ」
ジンはいざ言おうすると緊張してしまって詰まってしまう。じゃあ次は俺だね。
「ジン、ジンの事、すふひゃひゃ」
く、くすぐるのはなしだぞ!くそ…これじゃあジンに先に告白されちゃうよ…。どうすれば。ジンがまた僕はバン君のことが、というのを聞いていると、いい案を思いついた。これは最高だ。
「バン君の事…ふ、ぁ」
好き。は俺の口の中に溶けた。言う瞬間にキスしてやって、ジンがびっくりして固まってしまった間に耳元で「好きだよ」とささやいて俺はその場を立ち去った。
後で冷静に思い返してみると、なんとも痛い演出だ。まぁ、ジンとは今もラブラブだからいいんだけどね。
fin.