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□暇だねー…
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あー…暇だ。
なんで暇かというと、今日は大人の人がオタクロスも含めて全員でかけてしまって、ジェシカとランは買い物に行ってしまった。今ダックシャトルには男が4人…。それでもみんなバラバラのことをしている。ヒロはセンシマンのDVDを見返してるし、ユウヤはジェシカに頼まれたからか俺たちの昼飯を作ってくれている。鼻歌を歌っているしえらく上機嫌だ。中華料理と言っていたけど美味しいのかな。まぁ大丈夫だよね。あと…ジンは。さっきまでトレーニングをしていたけど今はお風呂に入っている。ランニングマシンでたくさん走ってから重いダンベルを持ったり腹筋したりと俺がボーっとジンを眺めていても気にする様子もなく体を鍛えていたが…。
「はぁ…」
俺はそんなにジンに鍛えてほしくないんだけどなぁ。まだまだ俺に守られてほしい。まだ俺が守りたい。ジンが俺より強くなっちゃったら俺が守る意味がなくなっちゃうかな…。なんて思ったり。ジンは俺が守る!!今回また危険にさらすことになっちゃったけど、それでもジンのことは守るつもり。今はまだ年下を守らなきゃって言うのがあるけど、あの2人ももう強くなるはずだ。そうしたらジンは俺が守るんだ。
「ジン!」
お風呂に入っているジンに扉越しに話しかける。すると少しくぐもった声が返ってきた。
「なんだい?」
「お風呂あがったら俺とどこか行かない?」
「わかった。すぐ上がるよ」
町に出たら、俺はジンとつりあって見えるかな?ジンが危険な目にあったら守れるかな?そんなこと考えても仕方ないんだけど。…俺も明日から鍛えようかな。
「バン君、お待たせ」
「わ、ジン!まだ髪がびしょびしょだよ」
ジンを見ると髪がびしょびしょ。いつものボリュームもなくてペタンとしている。頭、小っちゃいなぁ。
「外寒いから風邪ひいちゃうよ」
「そうか。それじゃあ乾かしてくる」
「うん、じゃあ待ってるね」
あれ、こうなったらまたジンが返ってくるまで暇じゃないか…。そうだなぁ…外でてどこに行くか。そんなことでも考えておこうか。とりあえずユウヤの作ってくれる昼飯の時間には帰ってこれるようにしないと。