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□このタイミング?
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なんだがすごい音がして電気が切れた。上に上がる音もしないし止まっているようだ。扉もあかないし、ボタンも反応してくれない。急いで緊急通話ボタンを押してみるけどそれすらもつながらない。CCMの電波も圏外だ。LBXはダックシャトルの中に置いてきてしまった。これで外とつながる手段はもうない。俺たちは完全に閉じ込められてしまった。高層ビルのエレベーターに。二人っきりで。

「閉じ込められた…ね」

「ああ。動くまで待つしかないな」

電気も消えちゃって、空調も作動していないみたいだ。高層ビルでこんなことになるなんて。一体いつダックシャトルに戻れるだろうか。それにここは寒い。俺は上着を着てるけど、ジンの上着は…寒そう。

「ジン寒くない?」

「大丈夫だ…」

暗いからお互いの顔がぎりぎり見える程度。なんだか二人っきりでこうも暗いとイケナイ気持ちになるな…。

「ジンー…暇…」

「そうだな…何かするかい?」

「なにするー?」

本当に何もない。今できるとしたらジンと絡むだけ。本当に暇。なんで俺エルシオンもってこなかったんだろう…。ジンも結局何をするか考え付かないらしく頭をフル回転させているように見える。

「ねえ、もうさ、こういうことやらない?」

ジンの唇を俺の唇でふさぐ。びっくりして少しあいた歯と歯の間から舌をすべり込ませて絡み合わせる。ジンから甘い声が漏れ始めて、俺もすっかりいい気分だ。そのままゆっくり押し倒してジンのジャケットのチャックをおろした。しばらくしてジンが苦しそうに俺の胸をたたいたからそこで口を離してジンと見つめあう。心地よい沈黙が流れる中最初に口を開いたのはジンだった。

「バン…くん…こんなところでしたら誰かに」

「閉じ込められてるんだよ?大丈夫だよ」

「でも…いきなりドアが開いたら」

「鉄のドアなんだから音がするよ!その時はやめればいいだけでしょ?」

ね?と言って半ば強引に納得させてジンのシャツの中に手を入れた。ボタン取ったらドアが開いたとき大変だからね。もぞもぞとジンの体を触る。やっぱり寒かったんだ…震えてるし。

それから俺の手が止まることはなかった。ふとCCMを見てみると閉じ込められてから5時間がたとうとしていた。もしかして助けは来ないのかな。今は全然助けに来なくていいんだけど。いいところだしね。

「んっ…ぅあ、あ、」

「ジン、まだ指しか入ってないよ?」

最近やってなかったからな…。ジンの体ももう忘れちゃったかな。突っ込んでる2本の指をバラバラ動かして、それがきつくなくなってくるともう1本追加する。ジンからまた甘い声が上がる。本当にこういうところそそるよなぁ…ジンって。

「あ、あ、バンくっ…も…もうああっ!」

「うん…挿れるよ?」

俺自身も自身を最大にしてジンのおしりに宛てがった。その瞬間。バンさーん!!ここですか!?という聞きなれた声と俺たちが閉じ込められているエレベーターのドアをたたく音。中の俺たちはこんな状況。ランが開けるよと言っているのが聞こえた。待って!待ってくれ!!俺はそそり立った自身のままズボンにしまう。ジンは真っ赤な顔で息も荒い。半泣きのままジャケットを着る、ズボンもはきなおしてベルトを締める。身なりが整った瞬間にガタン!と音がしてドアが開いた。いきなり光が差し込んであたりが明るくなる。目がチカチカするがそんなことより俺はテントを張ったズボンを隠さなきゃいけないし、ジンはジンで最高まで高まった身体を抑えないといけない。これは大変だ!

「あれバンさん?どうかしました?」

「ジンも何か変よ?顔も真っ赤だし」

うっ!鋭い…。でもここでばれたら俺たちもう終わりだ。罪悪感は感じるけど、嘘つくしかないよね…ごめん!みんな!!

「お、俺らトイレ我慢してたからさ、トイレ行ってから帰るよ。先帰ってて!」

「わかったー」

「ジ、ジン!いくよ」

「あ、ああ!」

よろよろのジンと必死でトイレを目指した。トイレの中で何があったかはお察しの通り。


fin.

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