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□それでも、
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「ジーン!」
「なんだいアミ…」
アミが差し出したのは変な色の飴。どうやら食べて。という意味らしいが、さすがにこれは食べたくない。最近アミの作った飴を食べてろくなことかあった試しがない。僕たちは一応恋人なのだが最近は実験台にされるばかりだ。この前はその飴を食べてなぜか子供になってしまったし、その前はなぜか尻尾と耳が生えたし……そのほかにもたくさんだ。味はどれも最低だし、出来れば食べたくない。しかしアミにそんなことを言ったら何をされるかわからないから断れなかったのだが、今日のは本当にありえない色をしているから、本当に断りたい。今日のはどんな効果があるのだろうか…。
「飴」
「いらない…」
「なんで?食べてよ」
「本当にいらない…アミが食べたらどうだ」
この言葉がアミに火をつけたとも知らず僕はもう一度固くお断りした。そうしているうちにアミはぺろりと飴を食べてしまって、どこかに行ったと思ったら、しばらくして知らない男の人が戻ってきた。
「ジン」
「え?どちら様得…」
「わからない?私よ、川村アミ」
え。えええ!?アミ?この人が?そんな訳ない。だってアミは僕より細身で可愛いスカートをはいていて…この人はかっこいいけど男だ。アミなわけない。僕の頭が静かに考えることをやめようとしているとき、自称アミの男がアミだという証拠を見せてやると言い出して、パンドラを取り出した。配色もアミのまんまだ。CCMも何もかもアミのものでもう僕はこの人がアミだと信じるほかなかった。
「いやーあの飴がこんなことになるとは…」
「飴…!」
僕は心底あの飴を食べなかったことに安堵した。アミったらなんてものを僕に食べさそうとしていたんだ。僕は今男だから女性になっていたということだろう。
「ジン…今日は私…いや俺がタチだね!」
「!?」
いつもほぼタチじゃないか。と言う前にガッと手首をつかまれて壁に押し付けられる。いつもの数倍力が強い。男の子ってやっぱり強いんだ…とかそんなことを考えながら自分も男だと抵抗を試みてみたものの失敗。
「ア、ミ…」
「ジンってそんな顔もするんだ…そそる」
「っに…言って…」
まるでスレイブプレイヤーとなって操られていた時のような顔をしている。これは…ヤバい。今頃本気になって抵抗してみても遅い。どうしようか。一体何をされるんだろう。
「まずは釣り合うように女装だね」
もうあの飴ないし。そういいながらアミは僕をがっちり押さえたままフリルの付いた可愛い服を着せていく。服が破れるんじゃないかというぐらい暴れてみても僕よりも少し大きいアミはそれを難なくかわし、結局僕は女装させられている。
「似合ってるよジン!」
「もういやだ帰りたい…」
「さ、バン達のところに行こうか」
「えぇ!?絶対嫌だ!」
こればかりはもう何が何でも回避したいところだ。バンくんにこんな恰好を見られるくらいなら僕はもうここから一生でなくてもいいくらいだ。とにかくバンくんたちには会いたくない。
「そんなこと言わずにさ…」
「今は…アミといたいんだ」
「え?」
何可愛いこと言ってんの?それならたくさん遊んであげるわよ〜。とまた真っ黒な笑みを見せてそう言った。なんだか僕は墓穴を掘ることしかしてない気がする…。
「じゃあ何する?」
亀甲縛りでもしてあげようか?なんて聞いてくるから全力で逃げて、その考えを却下した。なんで一番最初に思いつくのが亀甲縛りなんだ。
「なによ…じゃあジンは何がしたいの?」
「もっと普通な遊びをしないか」
「普通じゃない!」
どこが。その言葉を飲み込んで、提案をしてみる。外に出ないで遊べる方法。と言っても僕らの共通点はLBXしかなくて、バトルをしないかと提案する。そうしたらすぐにつまんないと帰ってきた。
「男でいられるのは今だけなの…それなのにいつもしてる事してどうすんの?」
「う…すまない…」
「ねぇ…ジンが受けでさ…ヤろうよ」
「ええ!?」
僕は男だ…。そういうものを受け付けれえる体をしていない。しかも僕たちの初めてでどうして僕が下にならないといけないんだ。なんて反論しようと考えているとアミはどんどん準備を進めていって、いつの間にかベッドに押し倒されていた。
「アミ…?」
「さ、はじめようか」
「ぅ…そ、っ」
fin.