東方創作娘-序-
□第2章
1ページ/3ページ
………僕の名前はユーリ。訳あって竹に引っかかっている。
こんな所に人が来るとは思えないから降りたいんだけど………
ユーリ「実は高い所苦手なのよね…」
せめて夜になれば力が高まるんだけど……
ぐぅ〜………
それまでお腹がもつとは思えないからなぁ…
ユーリ「あーもー!!誰か通りなさいよぉぉぉ!!」
叫んでも意味が無いとは思うけど叫ばないとやってられない
鈴仙「うひゃあ!?ど、どなたですか!?」
……え?声が…
ユーリ「ちょ、ちょっと誰かいるの!?助けて!!竹に引っかかって降りられないのよ!!」
必死に声の主を呼びかける。怖いから下は向けないけど…
鈴仙「竹に…?うわっ!?よく引っかかれましたね」
ユーリ「そ、そんなこといいから!!」
確かに僕でも竹に引っかかってる人がいたら思わずそう言うけど…
鈴仙「籠を逆さにすれば届く……かな」
そう言って筍の入った籠を逆さにして登る準備をする
ユーリ「……耳?」
僕が最初に見たのは兎の耳だった
鈴仙「よいしょっ…と。もう大丈夫ですよ。ええっと…」
兎の耳を付けた少女が言葉に詰まる
ユーリ「ユーリよ。ひょんなことから幻想郷に来てしまったから行く宛が無いの。貴方は?」
幻想郷…。僕達をここに落とした金髪の女がそう言ってたけど…
鈴仙「私は鈴仙・優曇華院・イナバと言います。行く宛が無いなら家に来ますか?これから帰る所なので…」
とりあえず住む所は確保しなきゃね。お兄様がいつ僕達を助けてくれるか分からないし…
鈴仙「それにしても…一瞬姫様かと思いましたよ。雰囲気が似てますし」
姫様…ねぇ。そんなことよりその耳に触れ無い方がいいのかしら…