短編
□高潔なる騎士隊長
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とある日のバンエルティア号・1号室――。
コンコン…。
ユーリ「ん…?」
ロックス「失礼します。ユーリ様宛に、お手紙が届いています。」
コンシェルジュのロックスが、ユーリに手紙を届けに来た。
ユーリ「手紙?開いてるぞ、入ってきてくれ。」
ユーリの返事を聞いたロックスは、ドアを開いて入り、ユーリに手紙を差し出す。
ロックス「先程、速達で届きました。」
ユーリ「わざわざ悪いな。ありがとさん。」
ロックス「いいえ。それでは。」
一礼してから、ロックスは部屋から出る。ユーリは届いた手紙を開き、それに目を通すと、意外そうな反応を見せた。
ユーリ「…!へえ。こりゃまた……。」
ユーリがそんなふうに言葉を零すと、かの王女は気になった様子で尋ねる。
エステル「ユーリ?誰からの手紙だったんです?」
ユーリ「喜べよ。エステルの事が気になって気になって仕方ない奴からだ。」
エステル「え?誰の事です?」
ユーリ「ま、時期的にそろそろかとは思ってたが……。さて。どうしたもんかね。あの救世主さんに、手伝ってもらおうかねぇ…。」
高潔なる騎士隊長