短編
□ルーク様ご一行
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後生の門―――。
その門の近くには、金髪の髪をしていて、基本的にオレンジを基調とした服を身に着けている青年が立っていた。
ルーク「おっ。いたいた。おーい、ガイ!」
ルークがどこか嬉しそうにしながらその者の名を呼び、駆けつける。
ガイ「ルーク……か?お前、どうしてここに……。」
ガイと言う青年は意外な訪問者に少し唖然としている。
ルーク「ガイがこっちに向かってるって言うからさ。迎えに行ってやろうと思ってよ!へへっ!」
ガイ「という事は、また黙って抜け出して来たんだな?相変わらず無茶ばかりする……。」
腰に手をかけ、溜息を吐くように言う青年。すると、ルークの近くに歩いてきたソロに目を向ける。
ガイ「ええと……そちらは?」
ソロ「あ、どうも。ソロです。」
ルーク「俺が今、世話んなってるギルドの奴。」
ルークは、後ろにいるソロに親指を突きつけて説明する。
ガイ「ああ、あなたが。お話は伺ってます。俺はガイ。ファブレ家でお世話になってる使用人です。よろしく。」
ソロ「うん…。こ、こちらこそ…。」
とても丁寧な挨拶に、ソロは少々困惑した。
ルーク「だーっ。ったく、挨拶なんていいだろ!それよりガイ、お前、水持ってないか?俺もう、喉がカラカラで。」
ガイ「はいはい、ルーク坊ちゃん。水なら、このボトルの中に……。」
腰につけていたボトルを取り出すと、一目散にそこに飛びつくルーク。
ルーク「おお、さすがガイ!水、水!!」
その拍子にガイはふらついた。
ソロ「あ、危ない!」
ガイ「……っとと!」
倒れそうになったところを、ソロが上手い事支えた。
ガイ「ああ……すまない。支えてくれて助かったよ、ソロ。」
ソロ「ううん。気にしないで。」
ルーク「ごくごく……ぷは〜っ。生き返ったぜ〜。」
ソロとガイがそんなやり取りをしている間に、ルークはボトルの水をがぶ飲みしていた。
ガイ「ははっ。全く…。さて、と。それじゃ、ここからは俺もお供するとしましょうか。ルークの世話は、とにかく手がかかるもので。」
ソロ「あはは。確かに。」
ルーク「なーんか言ったか?」
ガイ「いいや、何も?」
ソロ「うん。何でもない。」