03/13の日記

17:41
俺と桜とアホ
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桜の花弁が、風に煽られ空の青にとけていく。
大海に浮かぶ白い船が、ゆっくりと流れている。
そんな様を縁側で眺めていると、隣に金兄が座った。
「なに見てんねや」
「んー…荒波に揉まれるピンクのはなびら?」
「はぁ?」
「えぇの、分からんでも」
アホ面さらした金兄。
まだ寝起きのようで、髪もボサボサ。
もう、12時回ってるのに今起きるとか…。
「お前はアホのくせに小難しいことばっか考えとるからアホになんねや」
「金兄にアホ言われたない」
「なんやて!?」
「言葉のとおり。それとも言わなわからへん?」
アホと口パクで伝えれば、なぜか顔を赤らめる金兄。
え、え?
「白昼堂々と好きやなんて…俺も好きやで!」
「は?」
「なんや、ひねくれとる思っとったけどまだまだ素直やなぁ!」
「いやいや、アホちゃいます!?」
「かいらしゅう思えてきたわー」
「はい!?ちょっ、金兄気持ち悪いで!」
上機嫌で人を抱きしめ、頬やら額やらにキスをしてくる金兄(アホ兄でいいか)。
なんだこれ、気持ち悪い!
本人は嬉しそうだけど、やられるほうはたまったもんじゃない!
「やめぇ!」
「やめへん」
やめてくださいほんとに気持ち悪いから!
心の中でそう叫ぶけど、アホ兄はそんなこと知らないとでもいうようやめてくれない。
「柔兄助けて!」
いない兄の名前を呼ぶけれど、助けは来ない。
段々とエスカレートしていくアホ兄。
もう立派なセクハラではないだろうか。
なんだか泣きたくなってくる。
「なぁ、廉造」
「……なに」
「たまには素直になるんもえぇことやで」
ぐしゃぐしゃと頭を撫でながら笑うアホ兄は、兄の顔をしていた。







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仲のいい二人が書きたかった。

当初の予定ではシリアスだったんだけど…
まぁ、二人が仲よければいっか

早くあったかくならないかな
お花見とかしたい

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