12/01の日記

19:59
さらば俺のメモリー
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今日も一日大変だった。
終業と同時に机につっぷし、ため息一つ。
どうやら雪男のスパルタ授業の対象は燐だけらしい。
何度もあてられ、答えを間違えるとBB弾が頬を掠める。
あの恐怖は味わった者にしか分かるまい。
それでも終わってしまえばこちらのものだ。
思う存分体を伸ばし、緊張からか固まった筋肉を解していく。
「ひっ……!」
腕をぐるぐる回していると志摩がそんな声を上げて携帯電話を落とした。
机の上に落ちたそれはカツンと小さな音をならす。
「どうしたんだよ、ケータイ見て変な声上げて」
「お、おおお奥村くん!これ見てぇな!」
恐怖にひきつった顔で差し出された携帯は別段変わったことはないように見える。
画面に映るのもただの着信履歴である。
「なんだよ、普通じゃねぇか」
「普通!?普通やないって!!よぉ見て!!」
もう半泣きではなかろうか。
ぽいと投げ渡された携帯にきちんと目を通していく。
柔兄と祐兄、金兄、そして自宅からがほとんどをしめている。
「やっぱり普通だろ」
「日付!日付と時間見てそれ言えます!?」
日付。
数えてみれば48件全てが同じ日付であり、全て2分刻みにきっちり3分鳴らされている。
なにこれ怖い。
「普通じゃなかったな……」
「せやろ!?しかもそれだけやないねん!!」
志摩が携帯をふんだくり凄い勢いで操作していく。
「ほら!」
次に見せつけられたのはメールの受信ボックスだった。
今日の日付が17件。
差出人は、全て柔兄だ。
「全部内容ちゃうん!しかも全部容量ギリギリ5000字!怖いやろ!?ねぇ、怖いやろ!?」
今の志摩の迫力も怖いが、これはその比ではない。
ざっと内容を見た限り、志摩がいかにかわいいか、あちらの近況報告がつらつらと。
ちょっと意味が分からないですね。
もう嫌だ、と今度は志摩が机につっぷす。
それを見計らったかのように携帯が鳴った。
「ひゃぁぁぁああ!!」
半狂乱になったのか、燐から携帯を奪い取り、投手も真っ青な綺麗なホームで黒板に投げつけた。
小気味良い音を鳴らし、砕けてしまった携帯。
「さらば俺のメモリー!!」
なら投げるなよ。
そんなツッコミは泣きながらMicroSDを拾いに行く志摩の悲しみを背負った背中にはかけられなかった。







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テスト終わったよー!!
今日は一日遊んでた!!

映画早く見たい。

末弟が心配な家族かわいい。
自宅はお父さんで、あとはそれぞれ。
誰のコールで出るかっていうゲームに発展してたらそれはそれでかわいい

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