短編

□楽しむ余裕も無い
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ツナ視点






ざざーん、ざざーん





そんな効果音が聞こえてきそうな場所、皆さんは、どんな所を思い浮かべますか?




…ヒントは、水。そして、夏。





もう、お分かりですかね?



そう、海にきっ、…来てい、ます。



あ、因みに俺の名前は沢田綱吉でし…じゃない!…です。



えっ?どうしてこんなに噛んでるのかって?
そ、そりゃあっ…み、みんな緊張してる時とか…か、噛まないの?


俺の場合はめっちゃくちゃ噛んじゃうんだよっ!!




今、俺の目の前にいるのは、俺の憧れの人…香菜ちゃんがいるんだ!
…水着姿じゃないのは、とても残念。


っく、見たかった…!!今の香菜ちゃんの格好は、パーカーの下に短パン。
とってもラフな格好。

…だけど、凄く可愛いっ…!
俺、香菜ちゃんの隣にいていいのかな?



ああああああっ、距離はとても近いはずなのに、凄く遠くに感じるっ…!




「ツナ…海、とっても綺麗だね(本当に海綺麗!わたし何かがココに居ていいのかしら…!?)」


「え!?ぁ、あー…うんっ、き、綺麗だねっ…!」


「(あああーほらっ、ツナがどもっちゃった!それ位わたしと海は似合わないのよー!!)」




海なんかより香菜ちゃんの方が思いっきり綺麗だから!!
でも、そんな謙虚なところもいい!


この事(上記)は、学校でも、朝の会のときでも、雲雀さんでもザンザス相手でも言える!!寧ろ、言えない筈が無い!
香菜ちゃんの為なら、俺は海の中だって火の中だって、宇宙にだっていけると思う!!


ってか、行ける!!!




「今日はみんな、これなくて残念だったね…」

「(ギクッ!)ぅ、んっ…そ、うだね…ほ、本当残念残念!」

「(やっぱりツナは優しいなぁ、みんなの心配までして!)」




…香菜ちゃんには内緒だけど、実は獄寺君たちは巻いてきちゃったんだよね…えへっ♪


超直感をフルに使って振り切りました。

なんと、あのリボーンでさえも!
自分でも思うけど……すっげえ頑張ったよ、俺!!




「(でも、このまま海を見ているのも何だよなぁ…獄寺君達に申し訳ないよね)…よーし」

「?」




“よーし”?
…な、何が…?何か始めるの!?





「獄寺くん達の分まで、思いっきり遊ぼう」

「!…ぅ、うん!じゃ、じゃあな、何して遊ぶっ?」

「そーねぇ…(海で泳ぐ?いやいやいやっ!わたしそんなに泳ぐの得意じゃないのよっ!必要最低限しか泳げないくてっ…じゃあ、何か…何かっ…!)」




考え込む香菜ちゃんもすっごく可愛い!!
でも、遊ぶって何で…かな?香菜ちゃん、泳ぐのすっごく上手いから…海で泳ぐとか?

…俺、そんなに泳ぎ上手くないんですけどー!!




「…よし。砂を使って、お城でも作ろう!(こんなわたしが唯一できる遊びだっ!(涙))」




その選択も可愛いー!!!

ってか、海を泳ぐ選択を選ばないで有難う香菜ちゃんっ!!




「う、うんっ!」

「じゃーわたし、お城を守る壁から作るね」




笑いながらお城の壁をさっそく作り始める香菜ちゃん…

さっきからずっと言ってるけど…マジで可愛いっ…


さっきから、心臓がどきどき煩いっ…
…っく、顔がめっちゃ赤くなるっ…駄目だっ…




「…(って、)ツナ(!?ど、)どうしたの(!?)顔が(めちゃくちゃ)真っ赤(…!?)」




あぁ…俺のなんかの為に心配してくれてっ…本当に嬉しいっ…



君の前だと、本当に






楽しむ余裕も無い






(大丈夫だよ、香菜ちゃんっ!早くお城、完成させよっ♪)
(?…(う、)うん、頑張ろうね、ツナ)

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