my diary

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鼻の先まで伸ばした前髪を鬱陶しそうになびかせながら少女、サクラは列を外れた。


「先生、」

「何ですか、ミススダール」

「私、お腹が痛いので医務室へ行っても良いですか?」


「…はぁ、」

先生は私の顔をじっと見つめると何故かため息をついた。

首を傾げている私に先生は難しい顔をして首を振った。

「ポッター達を待ちたいのなら、セブルスを付けますが?」


…どうやら、先生には何もかもお見通しのようだ。









「………」

「………」

結局の所、私は素直に話しスネイプ先生がついてくれた…のだが何故か沈黙。

元々余計な事を喋らないし、寡黙な人だとは知っていた。…一部の生徒には辛辣な罵声を浴びせていたが…今、
その一部の生徒の為に待つと言うのがまた、味噌だな…

「ミススダール、おまえは何故グリフィンドールに入った」

「…私の勇気が狡猾に勝ったからでしょうか?」

いきなり話しかけてきたスネイプ先生はいつもより倍にシワを寄せている。彼の爆笑した姿を想像した。うん。思い浮かべ……られなかった。

「……我輩はおまえが狡猾故の選択だと、推測する。」

ならばペラペラと口が軽いお喋りなスネイプ先生を思い浮かべた。


「そ、ですか…」

声が震えた。


訝しく片方の眉を上げたスネイプ先生に私は咳払いをして調子を戻す。


「……」

しかし無言で見続けるスネイプ先生に冷や汗が背中を伝い始めた時、ようやく彼はため息と共に視線を外した。


「…おまえは、目的の為なら…敵寮に入るくらい、一人になるくらい、微塵もないことだろう…」

「……あー…」

スネイプ先生は気付かない…

頭上を空飛ぶ車が通過していった。

「おまえはグリフィンドールで孤立している。分かっているのか」

「あ、……はぁ…」

暴れ柳に勝負を挑んだ車は見事に叩きつけられ、ヘビーブローを決められる。

…カウント的には暴れ柳の勝利だな、うん。

「我輩の寮の生徒ではないが、我輩はおまえを気に入っている。」


「…ありがとうございます。」

…しかし、レスリングなんてやってない。暴れ柳は更にボっコボコにするべく、ブローをかけまくる。


「……聞いているのか、ミススダール」

「………」

感服なまでに叩きのめされた車は怒っているかのように煙を上げ、森の方へと走ってゆく。

「ミススダー…――――」

そして、車から出て来た人物に私は声を張り上げた。

「ポッター!!ウィズリー!!」

「!!!…なんと、言うことだ…」

暴れ狂う柳を見て打ちひしがれたスネイプ先生を置いてポッター達と合流した。









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