創作

□休日
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珍しい二人のオフがかぶった日。

琢磨と由は誰もいない琢磨の家で意見文を書いていた。いわゆる、二人きりの状態。

この絶好のチャンスを、健全な?少年である琢磨が逃すわけもなく
「なぁー由ぃー」
「なんだよ、人が意見文やってるって時にまとわりつくな!!」
腰に抱きついてみたり、肩をぐらぐらと揺らしてみたり。
首にすりすりと頬を寄せて甘えてみたりと
アプローチをかけているわけであるが、いかんせんが根がまじめな由。
構ってもらえずに欲求不満な状態なわけである。
「かまえー」
「意見文をやれ!!てか誰のためにここにいると思ってんだよ、お前のほうが終わってないんだろ・・・」
呆れた顔で引き離す由の顔も若干緩んでいるのはご愛嬌だろう。
「誰のためって俺のためなのはわかってるけどさぁ〜。だって二人っきりだろ。遊ぼうぜー」
「いーやーだ。お前の遊びは遊びのじゃないだろ!受ける身にもなれ。終わった後になんて書けるわけないだろ!とにかく今は(・・)嫌だからな。」

コトを想像して赤くなる由。琢磨はニヤリと笑うと

「え〜別にソウユウコトしたいっていってるわけじゃぁないじゃんか。」
「じゃあ何だ、オセロでもやるってか?それならいいぞ?」
勉強モードの由にはからかいも効かず、ばっさりと切り捨てられる。
「いや・・・オセロはいいや・・・」

シュン、となり琢磨は自分の机で意見文を書き始める。そ
の背中を見てなんとなく罪悪感を感じた由は顔を真っ赤にして爆弾発言(自滅発言)をしてしまいかけた。
「なぁ、琢磨。今は、いやだけど・・・」
「ん?なんだ?」

めがねを書き始めて完璧に勉強モードの琢磨を見て、結局言葉を飲み込む。
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