贈り物

□繋がった想い
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ルーシィが何らかの形で
見てしまったなら・・・

「クッ、ハハ・・・そーゆ事かよ・・・っ」
『グレイ様?』

先に破ったのオレだったのかよっ
今さら気付いてバカみてぇ・・・

「ごめんジュビア。今日は『グレイ様。ジュビアはグレイ様が好きです』・・・なんだよいきなり・・・(苦笑」

力なく苦笑いをこぼすオレにジュビアは
真剣な顔で言った

『この二年間・・・ジュビアは誰よりも近くでグレイ様を見てきました
いいえ、ジュビアはそう思っていたかったけど
実際は違いました』

ジュビアが何を言いたいのかよくわからなかった

『恋敵は・・・、
ルーシィさんはいくらグレイ様を嫌いだ、嫌だ。と言っていても、
誰が近くにいてもグレイ様を・・・
誰よりも・・・グレイ様を見ていました・・・っ』

【グレイ様も、でしょう?】と言われ
なにも言えなかった

『グレイ様・・・
ジュビアはグレイ様が好きですっ
この想いは誰にも負けない自信ありますっ
だから・・・っ』
「・・・」
『ジュビアを・・・えら、でくださいっ・・・』
「ぁ・・・」

ずっと隣で笑顔を見せてくれた
でも・・・

「ジュビア・・・ごめん」
『そ、ですか…』
「オレにはやっぱ・・・
ルーシィが必要なんだ(ニッ」
『っ・・・そ、ですか、
頑張って、くださいっ(ニコッ』
「おうっ」

オレは教室を飛び出した
とにかくルーシィに会いたくて
走った

「・・・っ、あいつ何処に・・・っ」

あいつがいるとすれば家か!?
でも違う気がする・・・
あぁっ!どこだよっ!
『最初に【約束】破ったんじゃないっ!!』

脳裏に浮かんだ
あの言葉・・・

「約束・・・っ」

美原ヶ丘公園かっ!!

「・・・っ」

頼むからいてくれよっ!





「ダッ、ハァハァ、ッハァ」

久しぶりにこんなに走った、な・・・
息を整えて、奥に進む
この木々の奥に街が見渡せるくらいの丘がある。

「っ・・・」

いた・・・――っ!!

『グ、レ…イ……ゴメ、ン……だから、ヒクッ』

大木に背を預け膝を抱いてうずくまるルーシィの声は小さくて
この静かな空間にも小さく響いた
ゆっくり近付く度に声は大きくなった

『戻り、たいよっ……傍に、いたい、よヒクッ
傍に…いてよ……ッ』
<ガサッ>
『(ビクッ)』
「み、けた・・・(ニッ」
『グ、レ・・・っ(驚』
目を見開いて【信じられない】という気持ちが伝わってくる

「泣いてんのか・・・?」

ゆっくり近付くと
ルーシィは気付いたように
【いつも】の態度をとろうとする

「言っとくけど
もう、騙されねーぞ・・・?(ニヤリ」
『は?騙す?あたしが?
バカじゃないのっ!?(睨』

さっきのが本音・・・だって信じていいよな?

「ルーシィ・・・お前
言っとかないといけない事があんだよ」
『っ、あたしはないわ。
こっち来ないで』

【こっち来ないで】ってのは
結構きたんですけど(苦)

「ルーシィ・・・ごめんっ」
『なっ・・・!?』
「あの日、嘘ついたのはマジだ。
だけど、オレは約束を破ったつもりはねぇんだっ」
『い、いまさらっ』

ルーシィの顔に戸惑いが生まれる

「オレは今でもお前と一緒にいてぇよっ
またお前と一緒に遊んだり、登下校したりしてぇっ!」
『ぁ…たし』
「許してくれとは言わねぇっ
・・・けど言わせてくれねぇか?」
『な、に・・・』

オレは決めたんだ
オレは正直になるって

「好きだ。
ずっと、あの約束をしたあの日より前から
ずっと、お前だけが好きだ・・・っ」
『っ・・・!?』

オレの全部をぶつけた

『あ、たし・・・だってスキ』

言った途端強くルーシィを抱き締めた

「・・・オレと付き合ってくれるか?」
『はい・・・(////』

たぶん、また喧嘩することがあるかめしれない
でもその度に此処に来よう
だって此処が

「ルーシィ・・・キスしていいか?」
『なっ・・・(////)
い、いいよ(微笑////』

始まりの場所だから・・・


・終わり・


→おまけ
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