贈り物
□心のリボンを結びましょう
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「んだとごらっ!!?」
「やんのかタレ目っ!!?」
あたしがギルドに来たときには既にグレイとナツが乱闘を始めていた。
『…はぁ…っ』
それを見たあたしは最大にため息を吐いて、カウンター席で見学を決め込む。(巻き込まれたくないし)
「いっつつ…っ」
やっと(?)決着がついたのか肘にできた擦り傷と共にグレイがこちらに歩いてくる。
『お疲れ様…というか本当っ、あんたら飽きないわねぇ』
呆れ気味の視線を注いでやれば気まずそうに"うっせ…っ"と明後日の方向に視線をやりながら隣に座った。
『まったく…っ』
喧嘩するほど仲良いとは言ったものだけど限度ってのがあると思う。
『ほら肘みせ『ぐ、グレイ様っ!!』』
真横(後ろ)から腕が延びてきて、その手は絆創膏を握っていた。
『よ、よろしければ…っ、つ、つか、使って…っください…っ』
延びてきた腕の主であるジュビアはグレイに好意を持っていて、あたしと違って気遣いが出来て女の子らしくて…
前まではグレイが付き合うならジュビアみたいな子なんだろうなって思ってた。
「おっ、さんきゅー」
でも違ってた。
実際グレイの隣にいたのはあたしだった。
『ぐ、グレイ様のお役にたててジュビア嬉しいっ』
最初は別にグレイなんて好きじゃなかったし、むしろジュビアの恋の応援をしている一人だった。
「そんな喜ぶことか?」
いつから好きだったか聞かれてもわからないし、グレイのどこが好きか聞かれてもたぶん"わからない"って返すと思う。
だって本当にわかんないんだもん。
『ジュ、ジュビアからしたらとても嬉しいことなんですっ!』
正直自分でも少し冷たいと思う。
だけどそんなあたしをグレイは好きになってくれた。"好きだ"って言ってくれた。
「そうか?」
彼女であるあたしが言うのもあれだけどグレイはモテる。
なのにグレイは自分に好意を向ける女の子達にも気付かないであたしを見ていてくれた。好意を向けてくれた。
あたしは正直にそれが嬉しかったし、告白だって初めてされたし嬉しかった。
『はいっ!』
今思えばグレイを好きになったのって付き合ってからだった気がするな…
あれ…ってことはあたしは好きでもないのに告白受けたの!?
うわぁー、あたし最低かも…
「そんなもんか?」
っていうか、あたしグレイのこと…好き、なんだよね?
『…………っ』
いやいやいやいやっ!!!!
当たり前でしょ…っ!?じゃなくて、何自問自答してるの、あたし!?
うわー、恥ずかしっ
『……っ』
「ルーシィ?」
あー…っ
なんか自分が嫌になる…
なんか一人で不安になったり、気持ち疑ったり…
何がしたいのよ、本当…
『…ハァ…』
これじゃグレイに嫌われるのも時間の問題かも…
『………』
あ、あれ…?
なんか凄く嫌だっ
え…?え?何、これ…っ
凄く苦しいんだけど…っ
『……っ』
い、意味わかんない…っ