贈り物
□乱暴で不器用なあなたが好き
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『もうっ!ほんとっ、ガジルってばありえないっ!!』
今日もまたガジルに“チビ”ってからかわれた。
『いつもいつも、“チビチビ”言ってーっ!
あたしだって身長伸びてるんだからあああっ!!』
いつもみたく生徒食堂にてルーちゃんに愚痴を溢してると苦笑したルーちゃんの控えめな笑い声。
『ルーちゃ〜んっ』
“なんで笑うのーっ?”と言えば、“ごめんごめん”と苦笑を深くして、いつものように言った。
『ほんとガジルとレビィちゃんは仲良しだねぇ』
実を言うとルーちゃんはあたしの気持ちを知らない。いつか言おうかと思ってるけど、なんというか…、タイミングがつかめないんだよね…?
『もうっ、ルーちゃんっ!
あたしとガジルはそんなんじゃないって言ってるじゃんっ』
『あははっ』
そして、あたしもいつもと同じ返答をして、ルーちゃんが笑う。
100%、いつも通り。花丸だねっ
『レビィちゃんはほんとっ、ガジルが好きなんだねっ!!』
そう、いつも通り……ってあれ?
『え…っ?』
『見てればわかるよ。
そうだなぁ、あたしは一ヶ月前から気付いてたけど?』
一ヶ月前から…って…
『えええええええええっ!!!?』
あたしの少し甲高い声が生徒食堂に響いた。当然生徒たちの注目は集まるわけで、慌てて座り直す。
『あれ?知らなかった?』
『し、しし、“知らなかった”って…っ
知るわけないよっ!!だ、だだだ、だってあたし隠してきた自信あったのに…っ』
頑張ってガジルにバレないように隠してきた思い。だけど、ルーちゃんにバレてるということは、ガジルにも…っ!?
『あ、そこは大丈夫だよ(たぶん)っ!
たぶん、気付いてるのはあたしくらいだし、あたしだってこう毎日のようにレビィちゃんから“ガジルガジル”って話聞いてなかったら気付かなかったし、ね?』
そうか…っ、なら良かったああ〜…
『って、あたしそんなに“ガジルガジル”って言ってないよっ!?』
『え〜っ、言ってるよー』
“あははっ”と笑うルーちゃんに“笑い事じゃないよ〜っ”と言えば、またまた“ごめんごめん”と次はすごい笑顔だった。
『じゃあ、ちょっと中庭に移動して話さない?』
“まだまだ昼食休みは長いから”と付け加えてルーちゃんが言った。
確かにここじゃ話難いかも…
『うん…っ』
こうなったらルーちゃんにいーっぱい相対しちゃえっ!