贈り物

□甘い甘い時間
1ページ/2ページ

微裏(?)




今朝の騒動から一変して穏やかで静かなルーシィ宅に二人はいた。

「……」
『……っ』

見事ルーシィをお持ち帰りしたジークことジェラールは今にも鼻歌を口ずさみそうなくらい機嫌が良かった。加えてルーシィはといえば…

『ちょ、ちょっと近くない…っ!?』

後ろから抱き込むようにジェラールからの抱擁を受けていたルーシィだが恥ずかしさの限界がきたのか小さく抗議をした。

「誰かが見てるわけじゃねーんだ。
それに…」

ルーシィのサラサラとした髪を耳にかけ、艶やかな声でこう囁いた。

「離れたら離れたらで拗ねんだろ。お前。」
『ひゃうっ』

前置きなしにカプリと耳を甘噛みをされ甘い声で鳴くルーシィ。

「ククッ」

それに気を良くしたのかジェラールの手がルーシィの太股を撫でた。

『ひっ、んぅ…っ』
「どうした?息、荒くなってるぞ。」

ニヤリと弧を描く唇。
ルーシィは無意識に真っ赤になりながら睨み付けた。…それがジェラールへの更なる欲に繋がるとも知らずに…。

『あっ、やぁんっ』

首筋を舐められ今日一番の嬌声を上げた。途端恥ずかしそうに唇を噛むルーシィ。心なしか瞳が潤んでいるように見えた。
 
「……」

これには“少しやり過ぎたか”と反省の色を見せるジェラール。ルーシィを180度回転させて向き合うように抱き締めた。

「悪い。」

言葉は少ないがその一言に沢山の意味がつまっていることをルーシィは気付き、クスリと笑った。

『ちょっと恥ずかしくて…、あたしも少し大袈裟だったかも。ごめんね。』

ジェラールを包み込むように抱き締めたルーシィ。
それを微笑を浮かべながら受けるジェラールは実に幸せそうだった。


甘い甘い時間


(ねぇ、ジェラール…?)
(ん?)
(あのね…、続きは夜…ベットでね…?)
(……………その言葉。撤回禁止な。)


・終わり・
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ