妖狐夢処
□イケモメンと雪女
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「あ、丁度よかった」
「何?」
「あんたどうせ暇でしょ?ちょっとつきあって」
頼みごとされるなんて珍しい・・
そう思いつつ、反ノ塚はのばらについていく。
「え?ここ?」
そしてたどり着いたのはのばらの部屋。
「模様替え手伝ってほしいんだけど」
・・仰せのままに。
その後、暑いと言ってのばらが脱ぎ出したりはしたものの2時間弱で模様替え完了。
「お疲れ。あんたがいてくれて助かったわ」
のばらに進められるままに反ノ塚は麦茶を飲み干す。
「で、お礼何が良い?」
「え、別にいらないけど。俺いっつも守ってもらってるし」
「なんか考えてよ。あんたに貸し作ったままにするの嫌なのよ」
そう言われてしまっては何かしてもらうしかない。
「じゃあさ・・」
反ノ塚が口を開くまで結構な時間を要した。
「また俺を頼ってよ」
「は?」
「のばらちゃんいっつも一人で何かしようとするし?」
そう笑って言われると、承諾するしかない。
「・・わかったわよ」
何も計算していないのだから反ノ塚もたちが悪い。
なんて考えたのばらは、自分に嫌気がさした。