第121話〜
□第130話
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こんにちは、美晴です。
今は一夏の提案により、千冬お姉ちゃんを除くみんなでレゾナンスにお買い物に来ています。仕事忙しいんだって。夏祭りはお盆だから休みになったらしいけど。
先日帰ってきた一夏にラウラについて事情を諸々話したところ、ならお祝いがわりにみんなで楽しく騒ごうぜと言い出しまして。とりあえず買い物して、そのあとどっかに遊びに行こうぜとなりました。
「「おっ買いもの! おっ買いもの!」」
毎度のごとく仲良くはしゃぐシャルとラウラ。
「あまり遠くに行っちゃダメだよー」
「「はーい」」
僕の注意に二人は繋いだ手を上にあげて返事をした。
「なんだか美晴は二人の保護者みたいね」
端から見ていた鈴ちゃんが一言。
「もうこの立場にも慣れてきちゃったよ。あっ、簪さん!」
「うん、わかってる」
僕達の目の届かない場所に行きそうになったので、簪さんを派遣。
簪さんも慣れたもので、僕が言い出すよりも早く動き出していた。
「見事な連携ですわね」
「パターン化してるからね」
少しして簪さんにお小言をくらい、シュンとしながら二人が帰ってきた。
多分簪さんが長女でシャルが次女、ラウラが三女。そんな三人の関係だろう。
「一夏さん。何か買う物の予定はあるんですか?」
蘭ちゃんが一夏に予定を聞いている。
「いや、特にはないから適当にと思ってるんだけど……」
何も考えずに人を誘ったのか。まぁブラブラするだけでも楽しいから良いんだけどね。
「なら新しい服を買いたいので洋服屋に行きましょうよ」
「じゃあそうするか」
蘭ちゃんの要望が受け入れられて、このあとは服を買いに行くことが決定した。
女の子は本当に洋服を買いたがるなぁ。可愛いってほめられたいから余計なのかもしれない。
「あ、それならあそこに連れていこうかな」
「なんだ、シャルロット。知っている店があるのか?」
シャルが思い出したように言うと箒ちゃんが質問した。
「うん!」
シャルの提案でみんなで一緒に例の洋服屋へ。
「いらっしゃいませー!」
久しぶりに来た僕達を見かけ、店長さんがにこにこしながら近寄ってきた。
「今日はまたお綺麗な方をたくさん連れてきてくださって」
別にあなた達のためじゃないんですけどね。
「じゃあみんな。この店長さんに頼めば、外れなく可愛くしてもらえるからじっくり選んできてね」
僕と一夏は店から出ようとする。
「えー? ミー君選んでくれないのぉ?」