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□ロシアンルーレット
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『確率は1/6だ』
そう言って机にリボルバー式の銃が置かれる。
『お互いにシリンダーを回してからやる』
男が笑う。
『お前が外れたら逃がしてやるよ』
やれる訳がない、そう思っているのか。
それならそう、逃げられる訳がない……そういうことか。
「………、」
私は銃を手に取った。
ずっしりと思い感覚がそれを鮮明に思わせる、死を。
無言のままシリンダーを回す私に向けられる男の視線、
まさか
という目をしている。
「私の後にあなたがやるのよ?」
そう呟いて真っ直ぐに男の目を見つめながら自分の頭に銃口をつけた。
(怖くはない、死は恐くない)
(なにより悲しいのはアナタにもう会えなくなるかもしれない、それだけ)
トリガーに指を掛け、一気に引いた。
ガチンッ、
空を打つ音がして振動が頭を揺さぶる。
ただ、それだけ。
「次はアナタの番でしょ。怖いのなら私がやってあげるわ」
おののく男、
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なんてつまらない男だろうか、
暴力を振りかざして縛り付けても、それなくしては何も出来やしない小さなマフィアのボス。
「さよなら」
トリガーを引く。
今更人殺しなんて、なんとも思わない……
ガゥンッ!!!
放たれた弾は男の頬を擦り抜けて、木の壁を破壊した。
「まったく……本当に危ないですね。貴女も」
「………、」
何も言わない玲。
「でも無事で良かった」
骸が腕を引いたおかげで男はその命を取り留めたが、情けないことに気絶していた。
「行きましょう、ボスが心配しています」
「……分かってる」
手を引かれて表へと向かう。
建物内には争った跡、入り口では未だに抗争が繰り広げられていた。
「もう終わり?つまらないね」
「無事だったのか、良かったな」
入り口付近でバトルを展開していたのは雲雀と山本。
ボンゴレファミリーの特攻部隊だ。
「怪我してるよ」
雲雀が指で怪我の箇所を教えてくれた。
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