大空が
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翌朝起きるとツナは不安と少しの嬉しさでいっぱいだった。
「今日でダメツナは完全に卒業か」
ツナはそう呟くと、昨日リボーンと話した会話を思い出す。
リボーンの言葉にツナは目をぱちくりさせた。
「どういうことリボーン?」
「昔聞いたことあんだ。その姫川 愛実って名前を……ただの同姓同名だといいがな」
リボーンの言葉にツナは眉を寄せた。そして、用事が出来たとばかりに自分の部屋へと戻っていく。
リボーンは不思議に思いツナの後をついて行った。
ツナはリボーンが来たのも気にせずパソコンのスイッチをつける。
そして、いつものダメツナとは全く違う雰囲気を醸し出しカチャカチャとキーボードを打つ。
「ツ、ツナ?」
カチャンと全て打ち終わると、出てきた情報にツナは眉を寄せた。
「リボーン、昔聞いた情報ってこれ?」
リボーンはツナが見せた情報を見ると目をまん丸くさせた。
分かったのだ、この情報はある組織をハッキングしてだしていることに……
「ツナ、お前……」
「リボーン。聞いたことない?情報屋チェーロって」
「聞いたことあんぞ。裏の情報はそいつに頼めば100%手に入るって凄腕の情報屋……まさかお前が?」
リボーンの驚いた表情にツナはにっこりと微笑んだ。
「そうだよ。勉強はダメ運動もダメ、そんなダメツナの裏の顔が情報屋チェーロ、どう?驚いた?」
悪戯が成功したかのようににんまり笑うツナにリボーンはボルサリーノを少しあげた。
「ってことはそのダメツナってのは演技か」
リボーンは眉を寄せる。気付かなかったのがプライドに触ったのだろう。
そんなリボーンにツナは楽しそうに笑った。
「もちろん!!」
「で、ダメツナを演じてたのはボスになりたくなかったからか」
リボーンは疲れたようにため息をついて聞いた。すると、ツナは少し考えこむ。
「ん……それもあるけど。後々真実を知った奴らの反応が面白そうだったからかな?自分より下と見下してた奴が実は数段上でしたとかリアクション楽しみだよね(黒笑)」
「…………ツナ黒かったんだな」
リボーンは楽しそうにクスクス笑うツナを見て遠い目をした。
昨日のリボーンの表情を思い出してツナはクスクス楽しそうに笑う。
そして、制服に着替えると一階へと下りた。