リリカルなのは スクライア
□第二話 蠍(さそり)
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「何、つかーしつこいなぁ」
『ダナ! ダナ! ダナ! ……』
始まっていきなりですけど、俺達はまだ遺跡の中で先の奴に仲間に追われまてます。
今度は戦車か。
しかも、大量に。
何か、ダナダナ言ってるよ。
キコカ!
「っあ、変形した」
「いや、見ればわかる。と言うか、何で変形する時の擬音が昔のトラ○スフ○ーマー?」
『さぁ、趣味じゃないのか?』
「誰の!?」
『誰かのじゃないですか?』
いや、マジで!? 誰のだよ!
そろそろ、出口だな。
「ブレイブ! セット・アップ」
『Set・Up!』
ブレイブをリリースモードから起動させ短刀へ変形させた。
『それで、どうするつもりだ?』
「まぁ、見てろ。行くぞ! ブレイブ」
『了解』
カラン! カラン! カラン!
外に出ると俺は魔法陣を展開させ、
「『ショック・ウェーブ!』」
ブレイブの刀身から衝撃波を放ち入口を崩した。
『なるほど、入口を破壊して連中を閉じ込めた訳か』
「まぁ、そう言う事。でも、長くもたないとも思うし、今のうちに逃げるか」
俺は再びリリスの手を握った。
やっぱ、柔らかいなぁ。
ユーノさん、繋がりで知り合いに女性が多いけど、そう言うのとは無縁だったなぁ。
一応、ヴィオヴィオ位とは手繋いだ事はあるけど、小さい子だから対象外だし。
まぁ、なのはさんにはユーノさんいるし、他の人達も怖い人が多いいから考えようにいたっては対象外だな。
そう考えるとリリスがはじめただな。
「どうしたの? 顔赤いけど」
「いや、別に何でもない」
何かそう考えると余計に緊張して来たなぁ。
―――時空官局・本局―――
「ん、どうした? フェイト」
「いや、別になんか失礼こと言われた気が……気のせいかな」
「そうじゃないか」
僕が急に天井を仰いだフェイトに尋ねると苦笑いを浮かべながら答えた。
と言うか、本局で殺気を立てるのはやめて欲しい。
他の局員達が脅えている。
―――セロside―――
「っ!」
「どうしたの? 今度は顔が青いけど?」
「いっ、いや、本当に何でもない」
なんだぁ、今の殺気は!?
気のせいだよな。
ゴゴゴゴッ!
「なんだぁ? 地震!」
『いや、違う。この反応は奴か』
『そーりゃっさぁ!』
ドーン!
地響き共に巨大な鉄の蠍が出て来た。
ルシファーは『やはり、ザラックか』がつぶやくと、
『トランスフォーム』
キコカ!
蠍……改めザラックだけ、5メートル位の大きさの人型に変形した。
何言うか、凄くおっきいな。
遺跡の中で出会ったジャガーの倍近くはあるぞ。
『久しいな。ルシファー、リリス』
『あぁ、本当に久しぶりだな。まさかこの近くに封印されたいたのか』
「ふぇ、誰!?」
なんか因縁があるみたいだけど、リリスは記憶を失ってるみたいから完全に混乱している。
『ん? 誰だと、貴様本気で言ってるのか?』
『小僧! 俺をセットアップしろ! 奴に今のリリスの状態を知られる訳にはいかない!』
「えっ! あぁ、わかった』
ルシファーはゼラックの言葉を聞き慌てだした。
セットアップと言われてもお前既に刀の形してるじゃん。
まぁ、いいや、やってみるか。
「セットアップ!」
『Set・Up!』
するとルシファーから光が放たれ、青い蝙蝠(こうもり)の様な鎧が装着していた。
これはベルカの騎士甲冑かな。
『まぁ、時間がなかったから、前の奴が作った物を流用させてもらったが大丈夫のようだな』
ルシファーは安心しているのに対し、
『ふはははは! こんな小僧に俺の相手をさせようと言うのか? 下らん』
俺を見た大爆笑していた。
『そーりゃっさぁ!』
ザラックは俺に向けて腕を振り下ろしてきたが、
「……嘘だろ!」
簡単に避けれた。
何でかわからないけど、こいつの動きが見える。
これなら、行ける!
「ブレイブ! セットアップ」
『Set・Up!』
俺はルシファーを持ているとは逆の手にブレイブを再び短刀にして、
「『ショック・ウェーブ!』」
『効かぬわぁ!』
ショック・ウェーブを放ったが弾き落としやがった。
「どうかなっ!」
『アイス・エッジ!』
ザン!
ルシファーに冷気を集中させ、
『うんぬっ!』
斬った。
と言うか斬れた。
『なるほど、切れ味は落ちておらず、今の持ち主相性も悪くない。それに……』
「アイゼン!」
『エクスプロージョン』
あれはヴィータのアイゼンのラケーテンハンマー。
ガン!
『邪魔が』
「なっ」
嘘だろ。
あれを簡単に受け止めた。
『入ったようだな』
ブン!
「うをぉ」
そのまま簡単にヴィータを弾きとばした。
『ふん、興が失せた』
俺に斬られた腕を拾いあげて自分の腕を自分が出て来た穴へと歩きはじめた。
「待ちやがれ。てめぇ、何もんだ!」
『ほう、夜天の騎士に感情が生れているとは、一度、これは奴に報告した方がいいな』
ヴィータを見て感心し穴に入った。
「どう言う意味だ?」
「完成したばかりの貴様らと会ったことあるだけだ」
ヴィータの叫び声にザラックは穴を降嫁しながら答えた。
「ちっ、逃げられた。それより、テメェ何もんだ?」
ヴィータは今度はこっちにアイゼンを向けてきた。
今度はこっちかよ。
あぁ、そう言えばこれしっかり顔まで隠れてるや。
となると、解除しないとな。
「モードリリース」
『リリース』
騎士甲冑を俺は当てて解除した。
「てめぇ、この間ユーノとこ居た奴じゃねか」
「どーも」
『お久ぶりです。ヴィータ嬢』
俺は苦笑いを浮かべた。
「ところで、そいつは?」
「あぁ、この娘は……」
「私はリリス・レイスです」
俺が紹介使用した瞬間、リリスはヴィータの頭をなでながら自己紹介をしていた。
って、あれ!?
いつの間にさっきまで俺の後に居たのに!
『相変わらず、早いな』
それを見たルシファーは半ば呆れ半ば感心ていた。