リリカルなのは スクライア
□第四話 メネシス
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―――管理局・本局―――
こと!
「そんで、君達とヴィータが戦った奴の事を教えてくれへんか」
はやてさんはマッグカップを置き一息つくとルシファーに連中とルシファー自身の事を尋ねた。
その表情は少しばかり疲れていた。
さすがに、はやてさんもリリスの質問攻めに疲れたらしい。
ちなみに今、リリスの相手はヴォルケンリッターがやっている。
大丈夫かな。
皆。
『連中はメネシスだ』
「メネシス?」
何か聞いたこともない単語だな。
『あぁ、連中は古代ベルカの戦争の中で造られた人工(ゲノ)リンカーコアを搭載した機械兵器だ』
「人工のリンカーコアそんなの可能なん!?」
「可能だと思いますよ。アルハザートが実在した時代ですし」
「セロ、随分と冷静やな」
「まぁ、何て言いますか」
もう、慣れた。
と言うか、ここまで来ればなんでも来い。
ってか、便利だなアルハザード。
『とは言え、連中は大戦中を産み出した文明を裏切ったがな』
『裏切ったと言いますと?』
何か引っかける言い方だな。
と言うか、やな予感しかしないな。
『連中の中枢は世界を滅ぼすのは人間だ。世界はもっとシンプルであるべきだ。世界は我々が支配し人間は滅ぼすと言う判断を下した』
うわぁ、わかりやすい。
『実際、連中は大戦時、幾つもの領地を滅ぼし、幾つ人のも魔導師を殺しっていった。そう高名な魔導師さえも』
「っちょ、待ってヴィータの報告じゃ、感じ取れた魔力はほとんどBクラス程度はずやで」
『あぁ、確かに魔力はな。だが、そこが重要じゃない。問題視すべきは数だ』
驚くはやてさんにルシファーはいったて冷静な返答を返した。
『数ですか?』
『あぁ、数だ。人間の魔導師は戦っていれば、いつか魔力の消費で疲れが来て隙ができる。どんな魔導師でも。だが、連中は機械だ。倒されても、エネルギーが尽きても、また、新しい機体を量産すればいい。そうやって量産された機体で囲み一斉に集中砲火すれば、勝てる。例え、それが夜天の主でもな』
マジかよ。はやてさん位の魔力の持ち主でも勝てねぇのかよ。
確かに、人間じゃ、そう言った局面では不利だよなぁ。
スバスさんとかでもあまり人間とかわないと言うか人間だし、そう考えると機械の方が有利だよな。
この一点だけはどうしようもないよなぁ。
「じゃあ、一番魔力がデカかったあの蠍のおっさんが中枢なのか?」
『おっさんって、まぁ、確かに奴のAIは男性に設定されいるが……まぁ、奴は中枢ではない。指揮官の一体だ』
俺の言葉にルシファーは呆れながら答えた。
と言うか、おっさんで、合ってるんだ。
ってか、指揮官クラスの一体!?
嫌な予感して来た。
『連中は全部で4種類に分けられる。獣型のビースト、戦車型のタンク、バイク型のスピダー、戦闘機型のステレスだ。そして、それらを指揮するのがザラック、ブレスト、アース、ストームの4体だ』
うわ、やっぱりいっぱいた。
『じゃあ、中枢ってどんなの奴なんですか?』
『トーラーと言う事意外は殆んど思いだせん。どうやら、俺も覚醒が不完全の様だな』
ルシファーは少々もし訳なそうに答えた。
まぁ、一緒にあそこにいたリリスが、ああならこいつにも多少名不具合があってもおかしくないな。
「そうか。連中の事はだいたいわかった。次は君とあの子事を教えてくれへんかな?」
『俺とリリスは連中の破壊と封印を目的に造られたアンチユニットナンバーTとナンバー[だ』
アンチユニットってそう言う事か。
「あれ? でも、お前も壊れた奴らもデバイスなのにリリスだけ、人の姿なんだ?」
『それは、単純に皮肉だ。封印はリリスにしか発動できないからなだから、人の形で造られた』
何て言うか、理由が安易だし、身勝手だな。
だから、リリスを席を外させたのか。
これは、今の彼女に聞かせない方がいいかもな。
『そして、俺らは前のマスター共に奴らに封印しに向かった。だが、それは失敗した。トーラーは単に能力の高い魔導師を殺していた訳ではなかった。倒した魔導師のリンカーコアを吸収して、自らを強化していた。俺達は予想外の魔力よって結果が今に至る』
ルシファーは悔しそうに告げた。
まぁ、目が覚めたら自部達以外は粉々、しかも連中は健在というのは悔しいよな。
「それで、そいつはどこに封印されてるんや?」
『俺とリリスがいたところだ。まぁ、もう封印がとけて、いないといないと思うがな。基地となる工場大量にあるしな』
だよなぁ、居場所がバレていてそこに留まっている奴はないよなぁ。
特に戦争中に造られた機械なら。
とっくに別の場所に移ってるよなぁ。
「最後に全く関係な質問やけど、夜天の主が引き合い出てたけど歴代の主と面識があるん?」
『あぁ、初代夜天の主。言わば、夜天の書の製造者とは、友人だったんだ』
「へぇ、初代夜天の主ってどんな人だったなん?」
『とても、真っ直ぐな強い女性だが、病気で子供が造れなくてな、ヴォルケンリッターを自らの子として造り出し、戦場に送りだす事を反対していた。それでは、何のため守護騎士なんだか』
ルシファーの奴はとてもとても楽しそうに答えた。
『彼女は完成させる前にストームに殺されたがな。だが、彼女の願いである騎士達の幸せが叶っただけでも友人として喜ばしい』
ルシファーは嬉しそうにそう告げた。
まぁ、確かに今のヴォルケンリッターは幸せそうだもんな。
それにしても、あの蠍のおっさんが言っていたのはそう意味か。
―――メネシスの基地―――
『以上が今現在わかっている状況だ』
『成程、あの忌々しいアンチユニットどもも起動していたか。だが、リリスの記憶が失っているのは俺様達には喜ばしい事だ。ふはははは、あはははは』
俺の報告は笑い声を上げた。
相変わらず品の無い笑い声だ。
なぜ、この様な奴が我々の中枢なんだ。
『それと、ヴォルケンリッターが完成していた』
『ほう、だから何だ?』
『いや、一応報告しただけだ。ところで、他の連中はどうした?』
『別のファクトリーを起動させに行った。きさまもさっと起動させにって来い!』
『ふん、言われなくてもわかっている。トランスフォーム』
やはりだ。やはり、こいつは気にいらん。
とっと、別に工場に向かうか。
その方が俺の精神状にいい。
『そーりゃっさぁ!』
ガン! ガラガラガラ!
俺は気分を切り替え目の前の岩石を破壊した。