Main. -Long-

□君と。
1ページ/1ページ




君と




ずっと離れることはないと思っていた。


中国と韓国。


そんなの、俺達には関係ない。




僕達には....








─ハンギョンside







韓国の学校に転入したその日の放課後

俺の前に一人の生徒が立っていた。

すごくキレイな顔立ちのその生徒。




『今日入ってきたよな?』



『あ、韓国語あんまわかんないか。........なんだっけ、
.....あ、謝謝!』



「それは ありがとう ですよ^^;」


『あ、そか!ww』





おもしろい人



『あ、俺、ヒチョル。今日から友だちだから。』



そう言って
手をさしのべてくれた。


その強引さに驚いたが


「ありがとう。」


そうやって手を握りかえすと

少し照れたように握りかえしてくれた。








その日
ヒチョルと一緒に帰った。



下手な韓国語だったはずだ。


しかしヒチョルは

頷きながら楽しそうに聞いてくれた。









でも
学校ではみんながヒチョルのように
頷いてはくれない。


当たり前のことだとわかっていたが

やはり中国と韓国の壁は大きすぎたんだ。








授業は当たり前

みんなとの会話でさえ

うまくいかない。



ヒチョルは

大丈夫、がんばって覚えればいいよ

と慰めてくれたが

ストレスはたまる一方だ。









みんなが悪いわけでもない

学校も悪くない






ただ

言葉の壁

があったんだ。










それで

いつからか

学校に通うのがつらくなった。













だけど


ヒチョル。



君といるときは

なぜか素直に

"幸せ"

を感じたんだ。











『........... で、ジョンスが頭外れそうになってww

.......ハンギョン?おもしろくない?』



「..........あ、大丈夫!ヒチョルの韓国語 、早口だからww」



『ごめんww』











違う。


謝らなきゃいけないのは
僕のほうだ。







ごめん、ヒチョル。







.

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ