でゅふw

□君にありったけの愛情を
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さっきから、暑いのにベッタリとくっついて離れないのが約一名。
まぁ、クーラーはいってるから、汗かくほどでもないんだけど。

「暑いんですけどー」
「僕、暑くない」
「お腹すいたなー」
「僕、お腹すいてないもん」

ったく、あー言えばこう言う。
まぁ、再始動から色々と大変なのはわかるけど。(それは俺も、か。)
それにこうやって、甘えられるのは嫌いじゃない。

「ホントに、今日はどうしたんだろうねぇ?」
「何が?」
「こーんな素直に甘えてくるなんてねぇ」

ぎゅーっと横から抱きつかれている体制のまま、シミジミ言う。

「何?僕、いつも素直ですよっ!お?」

そう言って、ますます抱きつく腕に力が入る。
互いに単独の仕事が増えて、すれ違いが続いているのは仕方のない事だとはわかっているけれど。
それでも、この意外と寂しがり屋な恋人には辛いものがあるんだろう。

「…ユノヒョン」
「ん?なに?」
「ぎゅーってして」
「はいはい、仰せのままに」

よいしょ、と体の向きを変えて、望むままに抱きしめる。
チラと顔を見れば、ほにゃほにゃと幸せそうに笑っていて。
ま、良いか。なんて思ってしまうあたり、ヤラレてるなぁとも思う。

「チャミナー、好きだよ」

抱きしめたまま、思わず口をついて出た言葉にわからぬように笑う。

「えぇ?なに?ヒョン、どうしたんですか?いきなり」
「言いたくなったから、言ったんだけど」

キョトンとしている顔に、思わず笑ってしまいそうになるけど、そこはガマン。
うん、今日はとことん甘やかしてしまおうか。
そんな密かな決意とともに、頬にキスひとつ。

「ゆの、ゆのー」
「んー?」
「だいすき」
「…知ってる」

ふにゃりと笑う可愛い恋人に、クラリ、とクルものがあるけれど。
昼日中から盛るほど自制が利かないわけじゃない。
そのかわりに、抱きしめる腕に力を込めた。

「ゆの、くるしいよー」
「チャミが可愛いのがいけない」
「なにそれー」
「無自覚って、ある意味罪だよね」
「だから、なんなの?」
「チャミが可愛すぎて、大変って事」

意味わかんない。
って顔をしたチャンミンに、掠めるように口づける。

「ゆの、もっと」

ふわりと蕩けるように笑うチャンミンに、さっきと同じようなキスをもうひとつ。
もっと、の意味がわからないわけじゃない。
だけどここはあえて、わからない振り。
素直におねだりするチャンミンは、とても可愛いから。

「もっとちゃんとして」

ぷぅっと膨れた顔も、可愛い。
くつくつ笑いながら、チャンミンの望む口づけを。

「…んっ。……なんで、わらってるの?」
「チャミが可愛いから」
「も、ゆのはそればっかり…」

こてん、と肩にもたれかかるチャンミンの頭を撫でながら笑う。
うっすらと赤らめた頬を撫で、額、頬へと口づける。

「や、ゆの、くすぐったいよ…」
「じゃ、やめる?」
「やめないで」

即答された言葉に、また笑う。
普段は、クールビューティーなんて言われてるけど。
本当は結構な甘えたなとこがある。
それは、俺だけが知ってればいい。




(今までずっと一緒にいれた分だけ)
(離れた痛みはあるけれど)
(それでも会えた時は)
(君が望むだけ抱きしめるから)

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