でゅふw

□伝えられない想い
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ヒョンに、名前を呼ばれるのが好き。
いつだって優しい声色で、僕の名前を呼んでくれるんだ。
だから、僕もありったけの想いを込めて、その名前を呼ぶ。

『チャンミニヒョン』

って、そう呼ぶんだ。
たとえそれが、届かぬ想いであっても・・・。
ヒョンの視線の先には、いつだってヒョンの大事な人がいる。
とても愛おしそうに、優しい眼差しで見つめている。
そこに、僕の入る隙はないから。
僕はヒョンの後姿を、盗み見る。

『僕に、少しでも勇気があったなら・・・』

そう、思わなくもないけれど。
ヒョンと、一緒にいられたらって、思うけど。
それを告げてしまうと、困らせるだけだって・・・わかってる。
だから、この想いは、そっと・・・そっと大事に仕舞っておくんだ。

『ヒョン。僕は、ヒョンが大好きです』

僕のこの想いは、僕だけがわかっていればいい。
誰にも見せず、悟らせず。
ヒョンの望むままの、弟でいるんだ・・・。
それがどんなに辛くても、耐えてみせる。
僕に出来るのは、あの人と楽しそうに笑ってるヒョンを見てるだけ。

『ヒョン、好きになって・・・ごめんね?』

ヒョンは僕のこんな想い、知らなくていい。
いつだって笑顔でいてくれたら、それでいいんだ。
それが、僕に向けられたものじゃなくても・・・。

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