Your Song
□左耳
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これ。
これなんだろう?
カサブタ? 何かに刺されたのかな。
ぐにぐに。
親指と人差し指で摘むように、そこをいじると
少しの違和感を感じた。なんだろう?
「ねえ。まーくん。ここさ、どうかしたの?」
「え///」
少し赤くなって困ったような顔を見せる。
お。かわいいぞ。
「お前・・、いきなり男に触んなよ///」
「おとこ。」
どこに男?と、ツッコミしてもいいかなあ。
「いきなり、人の耳いじったらだめでしょ///」
そう。
さっきからぐにぐにとイジっていたのは、まーくんの左耳。
耳介と呼ばれるひらひらした部分を支える軟骨の当たりに
小さな・・・よく見ないとわからないけど、小さな点があるのに気がついて
いつの間にか触っていた。
・・・今も。
「人の耳って触り心地いいんだね。」
柔らかくってクセになりそう♪とにんまり笑えば、
「ふーん。じゃ、しのの耳も触る。」
赤い顔で言い返された。