ふたつの世界
□14
2ページ/6ページ
銀色の細い腕輪。
宝石の入りそうな穴が10個あいていて、一つには黄色の宝石がはまっている。
……わたし、こんなの知らないんですけど!!
「ろ、ロー!!これなに!?」
「……能力者には腕輪が現れ、その願いが叶うごとに満ちていく。……つまり、願いが叶ったから石がはまったんだな。」
へぇ…!!
黄色…ってことは、オムライスの色?
最強の能力のひとつめ、オムライスのためにつかっちゃったよ!!
「残り9個の穴があるってことは…。あの9個の願いが叶えられるってことか。」
「9個も!?どうしよっかなぁ…」
「無駄なことに使うなよ。おそらくそれは最強の能力だ。もったいないことをするな」
「……はぁい」
……使いたかったなぁ、能力。
たとえば、ボンキュッボンのナイスバディーになりたい!とか、ローが変態じゃなくなりますように!とか!!
『……その願い、叶えますか?』
「……ん?ペンギン、なんか喋った?」
「いや、喋っていない。」
「じゃシャチ?」
「俺も喋ってねぇよ!!」
「…ロー…??」
「……違う。」
……ま さ か ☆
『わたくしが喋りました』
「……ぎゃあぁぁああぁ!!腕輪が喋ったぁぁ!!」