短編

□白龍甘
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「なまえさん!今の見てました!?」


「うん、ばっちり!」



ここはシンドリア、私の眼前には、組み手をしている白龍とアリババくんがいる。



「くっそ〜、やられちまった!」


そしてついさっき、白龍がアリババくんを組み敷いたのだ。




「あはは、アリババくんドンマイ!」


そう私が快活に笑うと、アリババくんはさらに悔しそうな顔になった。




「・・・・・次は負けねぇからな!」


アリババくんは元気に負け犬の遠吠えをして走り去った。





「元気だねぇ、アリババくんは。」

そう言って白龍の方を見ると、すごく輝いた瞳で見つめててきた。


「はい!そうですね!」


褒めて褒めてオーラがはんぱない。

犬みたいだ。





ちゃんと期待に答えてあげるのが、カップル安泰に繋がる。

そうでなくても、すんごくかっこいいけど。


「白龍ってすごいね!あのアリババくんにも勝っちゃって。かっこいい!
きっと一杯修行もしたんでしょ?
えらいねー。」




そう言ってわしゃーと頭を撫でてやると気持ちよさそうに目を細めた。


ああ!もう!かわいい!!



よだれが垂れてきそうなのを頑張ってこらえて、さらに白龍の頭を引っ掻き回す。




ようやく気が済んで、白龍の頭から手を離すと、






「なまえさん、」


白龍が私の名前を呼んだ。



「なーに?」



何か言いたそうにしている。

私は黙って白龍の次の言葉を待った。













「あ、えっと、大好きです!」


少し詰まったけれど、はっきりと、白龍は愛の言葉を口に出した。


はにかんだ笑顔がまぶしい。












「・・・・・・・・私も、だいすき。」


一瞬驚いたけれど、私もその言葉に、照れながら返した。







しばらく修練所に、赤い顔で笑い合う二人の姿があった。










____


よる様、リクエストありがとうございます!

短編か番外編お任せとのことでしたので、連載の方でまだあまり夢主と白龍が絡んでいないので、短編にさせてもらいました。

希望のものに添えれたかわかりませんが、お気に召されたら嬉しいです。
 

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