短編

□大嫌いなヒーロー番外編
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「うわぁぁぁぁん!」


「こいつまたないたぜー!」

「なきむしー!」

「おまえがしゃかいに出てもはじかかないように今のうちにくんれんしてやるよ!」



公園。
砂場で遊んでいたら、近所に住んでいる同じ年の男の子たちに嫌がらせをされた。

虫を私に押し付けてきたのだ。

・・・今思い返すと、子どもってこわいなぁ。



そんなときに、いつも助けてくれたのは、



「おまえらっ!なにやってんだ!」


夕くんだった。



「ゆ、夕、くっ、」


「うわ!夕!」


男の子たちはとても怯えていた。

きっと、昔も皆のヒーローだったのだろう。



「とっととなまえからはなれろ!」


「わかったよ・・・」


そうやっていつも私をいじめる子たちは逃げるように去って行ったものだ。







夕くんはその姿が見えなくなるまで睨んでいた。

やっと影がなくなってから、





「あーあ、こんなに服泥だらけにしちまって。
早く帰って着替えよーぜ。」


確か、ふり返ってそんなかんじのことを言ったのだ。



そして私の手を引いた。


「うん・・・。夕くん、ありがとう。」


そのときの私は、夕くんに引っ張られるように泣きじゃくりながら歩いていたけど、本当の言葉でお礼を言った。


そして夕くんはいつもの通り、笑った。




「気にすんな!」


そう言う夕くんの笑顔は、今も変わらない。

つまり、昔から、[そう]だった、というだけのことだ。


そんな彼に救われていただなんて。




遠い昔の自分に、イライラした。

なんて、鈍い。


そのこと思って、今の私もそう変わらないと思うけれど。

むしろ素直さがなくなった分、昔の方が良いかもしれない。





嫌な気持ちがこみ上げて来て、その古びたノートを急いで閉じようとすると、最後のページに何か書かれているのを見つけた。














  ゆうくんだいすき




下手くそな字で書かれた言葉に溜息を吐いて、にっき、と同じ字で書かれたノートを閉じた。






_____

歌留多様、リクエストありがとうございます!

こんなにされて嬉しいストカは初めてです。
ストカ返しします(笑

最近風邪がはやってるみたいなので、マスクマンにならないように気をつけます。
歌留多様も体調を崩さないようにしてくださいね!

それにしても駄文ですみません・・・;
 

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